グレングラント ザ・メジャー リザーブ

Glen Grant The Major’s Reserve

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イタリアで大人気のモルトはライトでドライそしてフルーティ

『グレングラント ザ メジャー・リザーヴ』は、グラングラント蒸留所の二代目オーナーだった“メジャー・グラント”の名ににちなむもの。熟成年数は表記されていないが、クリーミーでフルーティーな味わいでフィニッシュはナッツ、わずかにドライなテイスト、リンゴを思わせる新鮮でフルーティーな香りが特徴。まずはストレートで。ロックやハイボールもオススメ。


・グレングラント蒸留所のこと

グレングラント蒸留所は、スコットランドのスペイサイド地方の、ウイスキー造りが盛んなスペイ川下流のローゼスという町にある。ポットスチルメーカーとして有名な、フォーサイス社があることでも知られ、ウイスキー文化の発展した町でもある。

グレングラント蒸留所

グレングラント蒸留所の創業は1840年、ローゼスの町で最も古くに誕生した。創業者は蒸留所名の由来ともなっている、創業者のジョンとジェームズのグラント兄弟。早い時期からシングルモルトとして売り出し、ラベルには、ハイランドの伝統衣装に身を包んだ二人の姿が描かれていた。

もともと兄のジェームズは法律家で、エルギンの市議会議員も務め、1851年にはスペイサイドに鉄道を敷いた功績を讃えられ、後に貴族にも叙せられている。鉄道の施設により、南部への大量輸送が可能となり、グレングラントだけでなく他の蒸留所にも多大なる利益をもたらした。その一方で弟のジョンは、穀物商を営みながらアベラワー蒸留所で蒸留技術を学び蒸留所を守り続けた。二人の死後、蒸留所はジェームズの息子グラント・ジュニア(通称メジャー・グラント)に引き継がれた。

二代目となったメジャー・グラントは先進性に富んだ人物で、釣りやハンティング、世界旅行と人生を謳歌する一方、1900年には電気を熱源とした大きく背の高い特殊な形状のポットスチル(初溜・再溜)すべてに、業界で初めてピュアリファイアー(精溜器)を取り付けた。当時は、スペイサイドモルトという言い方はせず、グレングラントもハイランドモルトの一部と見なされていて、どこの蒸留所でも、ピートで麦芽を自家製麦、スチルも石炭による直火蒸留が当たり前だった。しかしメジャーは、ピーティでヘビーというハイランドモルトのイメージを嫌い、軽くてエステリー、すっきりとしたウイスキーを造ることを目指した。

1931年、メジャー・グラントが亡くなると、彼の孫にあたるダグラス・マッケサックが蒸留所を引き継いだ。1952年には、マッケサックはザ・グレンリベットを運営するスミス家と提携して、グレンリベット&グレングラントディスティラリー社を形成。1972年、さらにヒル・トンプソン&Co社及びロングモーン蒸留所がグループに加わり、グレンリベットディスティラーズ社を設立。しかし1978年にはシーグラム社によって蒸留所は買収され、さらに2001年には、ペルノリカール社がシーバスグループ(シーグラム含む)を買収したためその傘下となった。 2006年には、カンパリ社が1億1500万ポンド(約200億円)で蒸留所を買収。これでイタリアで人気№1のウイスキーだった「グレン グラント」が、イタリアの大手メーカーの傘下となったことになる。

現在の仕込みはワンバッチ麦芽12.3トン。1971年までは、自社で製麦を行っていたが、現在はマレー海岸のバッキー周辺の専門業者からノンピートタイプのモルトを購入している。発酵槽はオレゴンパイン製が10基、発酵時間は48時間に設定。仕込み水には、キャパドニックという泉から引いた水を使用。ピート層を浸透してきた水で、別名ブラック・バーン(黒い小川)と呼ばれるほどピート色が濃い。発酵には容量60,000リットルのオレゴンパイン製のウォッシュバックが10基設置され、酵母にはマウリ社製のものを使用している。

ポットスチルと発酵槽

蒸留器は容量15,000リットルの初溜が4基、容量10,000リットルの再溜を4基設置。ポットスチルの加熱は電気を熱源とし、冷却方式はシェル&チューブ方式が採用されている。洗練されたウイスキー造りのために改良が加えられたポットスチルは、ネックの下部が膨らんだ特徴的な形状で、前述のように合計8基のスチル全てのラインアームにピュリファイヤー(精留器)を取り付けられている。これにより、不純物や重い香りは還流して、軽くてクリアな風味が生み出される。

このようにして造り出されるウイスキーは、柑橘系のようにフルーティでナッツのような風味、ハーブのように爽やかでドライな余韻が特徴。グレングラントは“Simplicity(飾り気のないこと)”をモットーに、奇をてらわずスペイサイドの自然に素直に従ったウイスキー造りを実践している。品質で高い評価を得たグレングラントは、早くから内外に出荷され、多くのブレンダーからの揺るぎない信頼を得ている。

熟成には、オロロソシェリー樽など、様々な種類の樽を使用。これにより、ウイスキーに独特の風味と香りが付け加えられ、シングルモルトでありながらクセがなく親しみやすい味わいに仕上がっている。「グレングラント」は、常に世界のシングルモルト売り上げランキングでトップ10に名を連ねている。

 

Data

所有者:カンパリ・グループ社

所在地:Rothes,Moray

URL:https://www.glengrant.com/

創業年:1840年

蒸留器:初×4基、再×4基(変形のボール型)

アルコール度数:40度

容量:700ml

 

 

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