ダルモア12年

The Dalmore 12 Years Old

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バーボンとシェリーの絶妙なハーモニー

『ダルモア12年』は、甘さと深みが調和したそしてエレガントな味わいのシングルモルト。シェリー樽熟成による濃厚な甘い香りと、ドライフルーツやスパイスの味わいが特徴で、スモーキーさが少なくて初心者でも飲みやすい。12年以上熟成させた原酒(バーボン樽85%・シェリー樽15%)をヴァッティングさせたダルモアのスタンダード・ボトル。

ラベルにひときわ大きく記される牡鹿の紋章が印象的。これは1263年、手負いの牡鹿に急襲されたスコットランド王・アレクサンダー三世を、クラン・マッケンジー(ハイランドに起源をもつ歴史ある氏族)の勇者が救ったことから、一族の勇気を称え贈られたものといわれている。以来マッケンジー家は雄鹿の紋章を使うことが許されたといわれる。

■飲み方あれこれ!!

〇「ダルモア12年」は、シェリー樽熟成によるリッチで甘美な風味が特徴のシングルモルトウイスキー。飲み方によってその魅力をさらに引き出せます。

ストレート:

⇒オレンジピールやダークチョコレートの複雑な風味をダイレクトに楽しめます。シェリー樽由来の甘みとスパイスの余韻が際立ちます。

ロック:

⇒氷を入れることで、甘さが引き締まり、ナッツのような香ばしさが際立ちます。時間とともに味の変化を楽しめる飲み方です。

ハイボール:

⇒炭酸と合わせることで、オレンジピールの爽やかさが際立ち、軽やかで華やかな味わいに。食事との相性も抜群です。

「ダルモア12年」は、シェリー樽熟成の甘みとビターな余韻が特徴なので、ストレートやロックでじっくり味わうのも良いですし、ハイボールで爽やかに楽しむのもおススメです。気分やシーンに合わせて試してみてください。

 

 

 

・ダルモア蒸留所のこと

スコットランド北部、ハイランドの中心都市インバネスから幹線道A9を北上すると、クロマティー湾の先の沿岸にアルネスという町がある。ダルモア蒸留所は、そのアルネスの町を通過した郊外の、クロマティー湾とブラックアイル半島を望む浜辺に建てられている。

■ダルモア蒸留所

アルネスは自然に満ちた美しい場所で、また大麦の大生産地帯でもある。古くから鹿狩りが盛んで、その歴史を背景にダルモアのボトルには鹿の紋章が施されている。

「ダルモア」とはゲール語で、「広大な草原」とか「広大な湿地」を意味する「Dail Mòr」に由来している。 ダルモア蒸留所は、ジャーディン&マセソン商会の共同経営者、アレクサンダー・マセソンによって1839年に創設された。

1950年に、一旦蒸留所はサンダーランド家のリース所有となるが、1867年、地元で農家を営むマッケンジー3兄弟が運営するマッケンジー・ブラザーズ社のリース所有となった。その後長きにわたって運営されることとなる。

1886年には、創業者のアレクサンダーが亡くなり、1891年に蒸留所はマッケンジー・ブラザーズ社に14,500ポンドで売却される。 マッケンジー3兄弟は、ホワイト&マッカイ社の創始者ジェームズ・ホワイトとチャールズ・マッカイの共通の友人だった。そんな関係もあって、この頃からダルモアのモルトは、ブレンデッド・ウイスキー「ホワイト&マッカイ」のキーモルトとなる。

しかし蒸留所は、1914年から始まった第一次世界大戦により連合軍に接収されてしまう。 Uボート(ドイツ海軍が保有する潜水艦の総称で、U-BootまたはUnterseebootの略称)からの攻撃を防ぐため、北海を封鎖する必要に迫られたからだ。そのための機雷を急遽アメリカから輸入。その最終組み立てが熟成庫を利用して行われた(インバネスのグレンアルビン蒸留所も使われた)。ダルモア蒸留所が選ばれたのは、良港があって北海にも近かったというのがその理由だった。

第一次世界大戦は1918年に終わり、1920年に蒸留所はマッケンジー家に戻されたが、戦禍によるダメージは激しく操業再開までには2年以上の歳月を要した。1960年には、マッケンジー・ブラザース社はホワイト&マッカイ社と合併し、さらに1966年にはスチルが2基増えて8基体制となる。

2007年、ユナイテッド・スピリッツ社(インドのユナイテッド・ブリュワリーズ社の子会社)がホワイト&マッカイ社を買収。さらに2014年にフィリピンに本拠を置く、エンペラドール・ディスティラーズ社がホワイト&マッカイ社を買収し、ダルモア蒸留所所の所有権を獲得する。そして、2022年には蒸留所が改装工事のために閉鎖され、2024年にリニューアルオープンの予定となっている。

■ポットスチル

ダルモア蒸留所の現在の仕込みは、ワンバッチ麦芽10.4トン。ダルモア蒸留所では創業から1956年まで伝統的なフロアモルティングを、その後1986年までサラディンボックスによる自家製麦を行っていた。サラディンボックスとは、網目状の床を持つ箱形スペースに大麦を敷き詰め、床下から空気を送り込むことで発芽を促進させる方法である。しかし、現在は経済的理由から、近隣のモルトスター(専門の製麦業者)から仕入れたノンピート麦芽を使っている(ピーテッド麦芽は、2011年にブレンデッド用の原酒を造って以降使われていない)。

マッシュタン(糖化槽)は、ステンレス製のセミロイタータン。仕込み水は、ハイランド中心部にあるモリー湖を水源とする、蒸留所のそばを流れるアルネス川の水が使われている。ウォッシュバック(発酵槽)はオレゴンパイン製が8基で、発酵時間は一般的な50時間に統一されている。

使用する酵母は、マウリ社製のリキッドイースト(液状酵母)を使用。 ポットスチルは、1966年に4基増設されたが、狭いスチルハウスに8基の(初×4、再溜×4)のポットスチルが並んでいる。加熱方式は蒸気による間接加熱方式で、コンデンサーはシェル&チューブ方式。その景色は壮観だが、形状はとてもユニーク。

ウオッシュスチル(初溜釜)はランタンヘッド型に通常のスワンネックではなく、フラットトップのT字シェイプ。さらにスピリッツスチル(再溜釜)にはネックの部分に、チューリップ型の銅製ウォータージャケットが取り付けられている。アルコール蒸気を直接冷却し、雑味や不純物を取り除き、重くオイリーな成分がより還流されるようになっている。

熟成に使われるのは、アメリカンオークのバーボン樽とヨーロピアンオークのシェリー樽が主だが、マディラやワイン樽なども一部使われている。ウエアハウス(熟成庫)には、伝統的なダンネージ式が4棟と、ラック式が5棟の計9棟。 貯蔵容量は約65,000樽とされている。

 

Data

所有者:ホワイト&マッカイ社

所在地:Alness,Ross-shire

URL:https://www.thedalmore.com/

創業年:1839年

蒸留器:ランタンネック型(初×4、再×4)

アルコール度数:43度

容量:750ml

 

 

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