エドラダワー10年

Edradour 10Years Old

whisky-edradour

古き良き味わいピトロッホリーの秘宝

『エドラダワー10年』は、熟成にはシェリー樽を100%使用した、蒸留所を代表するスタンダードボトル。紅茶のような琥珀色で、くどくなく個性的な甘さを持つ。少量生産のため、ロットごとに味が変わる可能性もあるが、バニラやカラメルなどを思わせる甘い香りが特徴。バランスがよく、なめらかでクリーミーな口当たり。フルーティーでハチミツのような甘味、濃厚でナッティな味わいを楽しめる。オススメはまずストレートで。


・エドラダワー蒸溜所のこと

スコットランドの首都エディンバラ。そこから北へ110kmほど行ったことろにピトロッホリーという小さな町がある。ハイランドのリゾート地として知られ、ロンドン留学に疲れた夏目漱石が、暫しの憩いを求め訪れたという。

ピトロッホリーにはウイスキー蒸留所が2つあり、ひとつは町の入り口にある、ブレンデッドで知られるベル所有するブレアアソール蒸留所。もうひとつが、そこから東へ3kmほど行った小さな集落の谷間に、町を見下ろすようにエドラダワー蒸留所が建っている。「エドラダワー」とは、ゲール語で「スコットランド王・エドレットの小川」とか、「2つの川の間」といった意味があるという。

創業は1835年(実際の建設開始は1837年)。地元の農夫たちが、アソール公爵の領地を借り受け共同で設立、農業兼業のいわゆるファームディスティラリーとして誕生した。濃いグレイの屋根と白い壁に真っ赤なドア。普通の農家と変わらない大きさで、田園風景に囲まれた中に建っている。

創業から幾度となくオーナーは交代したが、変わったことといえば動力が水車から電気になったことぐらい。マッシュタンも発酵槽も、ポットスチルといった設備や製法も、創業当時のままである。ポットスチルは初溜・再溜一対のみで、再溜釜は高さが2mにも満たず、密造防止のために、関税当局が法律で定めた最小の1800リットル(実際は2000リットル)。生産量も限られ、1週間でホグスヘッド(250リットル)換算でわずかに14樽ほどに過ぎなかった。

しばらくは、「ハウス・オブ・ローズ」(現在は終売)などのブレンド用に提供するのみだったが、2002年にボトラーズのシグナトリー社がペルノ・リカール社から買収に成功。以降、シングルモルトにも力を入れることになった。

かつてはスコットランド最小の蒸留所だったが、2018年、スコッチブームにより需要が増え第2蒸留所を開設。年間生産量を倍以上の26万リットルに増やしているが、ポットスチルは第1蒸留所と同規模のものが初留・再留一対増えただけで、計4基となった。それでも製法は昔のままで、フロアモルティングは行われていないが、鋳鉄製のマッシュタンや、オレゴンパイン製のウォッシュバックを使っている。

ワート(糖液/麦汁)を冷却する「オープン・ワーツ・クーラー」と呼ばれる装置も、19世紀に使われていたモートンタイプの昔ながらのもの。現在では水冷式が一般的だが、モートンタイプは外気で冷却する方式。そのため、麦汁に様々な微生物が取り込まれ発酵段階で香味成分に影響を与えるため一般的ではなく、現在ではスコットランドでエドラダワー蒸留所だけが使っている。

熟成樽は、バーボン樽をはじめ、ポート、マルサラ、マディラ、シャルドネ、ボルドー、シェリーなど、シグナトリー社のネットワークを活かし様々なものを調達している。

 

Data

所有者:シグナトリー社

所在地: Piylochry,Perthshine

URL:https://www.edradour.com/ (エドラダワー公式HP)

創業年:1825年

蒸留器:ストレートヘッド型、ボール型

アルコール度数:40度

容量: 700ml

 

 

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