オールド・プルトニー12年

Old Pulteney 12 Years Old

2026.07.16

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潮風とスパイスが踊る洗練された風味

『オールド・プルトニー12年』は、スコットランド最北端の港町ウィックで造られる“海のシングルモルト”として知られ、潮風を思わせる個性的な風味が特徴の一本です。海に近い環境で熟成されることで、ほのかな塩気やミネラル感が生まれ、他のハイランドモルトとは一線を画す独自の個性を持っています。

その香りは、まず柔らかなバニラや蜂蜜の甘さが立ち上がり、続いてシトラスの爽やかさや軽い潮のニュアンスが広がります。樽由来のウッディさも穏やかに感じられ、全体として落ち着いた印象を与えます。香りの段階からすでに“海風を含んだ甘さ”という、プルトニーらしい世界観がしっかりと表れています。

口に含むと、はちみつやキャラメルの甘味が滑らかに広がり、そこにほのかな塩気がアクセントとして加わります。甘さと塩味のバランスが絶妙で、飲み進めるほどに奥行きが増していきます。さらに、軽いスパイス感やシトラスの皮のような苦味が後半に現れ、味わいに引き締まりをもたらします。ボディは中程度で、重すぎず軽すぎず、非常に飲みやすい構成です。

フィニッシュは比較的長く、穏やかな甘味とともに、潮風を思わせるミネラル感が心地よく残ります。海辺の蒸留所ならではの個性が最後まで続き、余韻としてしっかりと印象に残る仕上がりです。

「オールド・プルトニー12年」は、海の影響を受けた独特の風味を持ちながらも、バランスが良く親しみやすい味わいのため、シングルモルト初心者から愛好家まで幅広く楽しめる一本です。ストレートでも、少量の加水でも、その魅力を存分に感じられます。

■飲み方あれこれ!!

〇「オールド・プルトニー12年」は、「海のモルト」とも呼ばれる潮気を感じる個性的な味わいが特徴です。

ストレート:

バニラや蜂蜜の甘さに、ほのかな潮のニュアンスが重なり、海風を思わせる個性が最もはっきりと感じられる。中程度のボディが心地よく、余韻にはミネラル感が長く残る。

トワイスアップ(少量加水):

香りが一気に開き、シトラスの爽やかさと甘さのバランスがより柔らかく広がる。塩気は穏やかになり、全体が丸みを帯びて飲みやすさが増す。

ハイボール:

海風のような爽快感が際立ち、シトラスの明るい香りが軽やかに広がる。ほのかな塩気がアクセントとなり、食事にも合わせやすい清涼感のある味わいになる。

 

▶「プルトニー蒸留所」のこと

プルトニー蒸留所があるウィックという町は、スコットランドの北部、北海に面した漁港の町で、おそらくヴァイキングにより870年頃に造られたとされる。そのため、バイキング文化の影響が色濃く残っている。ウィックは、かつてニシン漁で栄え、その隆盛は英国漁業協会が港湾を整備したことによる。その結果、町は大いに発展し、漁協会長だった資産家のウィリアム・プルトニー卿にちなんでプルトニータウンと呼ばれるようになった。

■プルトニー蒸留所

1826年、事業家のジェームズ・ヘンダーソンがプルトニー蒸留所を建設。プルトニー蒸留所は、その後、ウィックの街の主要産業となり、「ウィックの街は金(ウイスキー)と銀(ニシン)で成り立っている」と表現されるほどだった。
港には1000隻超のニシン船が集結し、従事する人員は男女合わせて1万人を超えた。当然、つらい仕事を疲れを癒すため、大量の酒を必要とし、当時の資料によると、1日当たり500ガロン(2,300リットル)ものウイスキーが消費されたという。

毎夜の酒盛りのため、町のあちこちで度を越えた騒ぎが起こり、犯罪やアル中が急増した。そのため、1922年にウィックの街で独自の禁酒法が制定され、プルトニー蒸留所は操業停止を余儀なくされた。 禁酒法が解除されたのは25年後の1947年で、その後の1951年に地元の弁護士であるロバート・カミングが蒸留所を買い取り、生産を再開させた。

その後、1995年にインバーハウス・ディスティラリー(現在はタイ・ビバレッジ社傘下)がオーナーとなり、オフィシャルボトルが発売されるようになってから、プルトニー蒸留所は再び注目され現在に至っている。かつてのプルトニーは、北のマンサニージャ(※)と呼ばれたが、インバーハウスになってからは「マリンタイムモルト(海のモルト)」としてマーケティングを展開している。

⇒北のマンサニージャ(※)

〇マンサニージャは、シェリーの種類の一つ。スペイン南部のアンダルシア州カディス県ヘレス市とその周辺で作られているフォーティファイドワインの一種です。パロミノ種のブドウを使い、サンルーカル・デ・バラメダで造られています。マンサニージャは、フィノと同じ製造方法で造られるが、サンルーカルで熟成されたものだけがマンサニージャと呼ばれる。マンサニージャは辛口サッパリ系のシェリーで、スペインで最も飲まれているシェリーの一つ。

マッシュタンは1バッチあたり5tのステンレス製のセミロイタータンを使用。発酵槽もステンレス製で合計7基あり、発酵時間はショートとロングがあります。仕込み水はヘンプリッヒグス湖の水を使用。 ポットスチルは初溜、再溜合わせて2基で、スコットランドでも他に類を見ないユニークな形状をしている。

ネックの先端が途中で切れているT字シェイプ型になっていて、この形になった経緯は、新しいスチルが蒸留所に届いたとき、蒸留棟の天井高よりもスチルのヘッドが高いとわかったからなのだという。設置するためには、スチルの最上部を取り外して蓋を取り付けるしかなかったという。だがこの分断されたような形状のスチルが、意外なほどに良質なウイスキーを生み出してくれることとなった。

こうして生まれたニューメイクスピリッツは、比較的オイリーで香り高い酒質を持ち、この独特な形のスチルから、オールドプルトニーのライトな口当たりと複雑な風味が生まれているのではないかといわれている。

▶「プルトニー蒸留所」の歴史(年表)

1826年:

ジェームズ・ヘンダーソンによってプルトニータウン(ウィック)にプルトニー蒸留所が設立された。当時は道路事情が悪く、原料や製品は船で運ばれていた。

1920年:

約1世紀続いた家族経営が終わり、蒸留所がジェームズ・ワトソン社に買収される。

1922年:

ニシン漁の隆盛に伴う飲酒問題から、ウィックで独自の禁酒法が施行される。

1924年:

蒸留所がジョン・デュワー&サンズ社へ売却される。

1930年:

禁酒法の影響と市場低迷により蒸留所が閉鎖される。

1947年:

ウィックの禁酒法が解除される。

1951年:

地元弁護士ロバート・カミングが蒸留所を買収し、21年ぶりに操業が再開される。

1958年:

設備改修が行われ、フロアモルティングが廃止される。その後、蒸留所はハイラム・ウォーカー社へ売却される。

1961年:

会社合併によりアライド・ドメック社が所有者となる。

1995年:

蒸留所がインヴァーハウス・ディスティラーズ社に買収され、シングルモルトブランドとしての展開が本格化する。

2014年:

老朽化した鋳鉄製マッシュタンが撤去され、ステンレス製セミロイター型マッシュタンに更新される。

2023年:

伝統的なワームタブを維持しつつ、エネルギー効率向上のための設備改善が進められる。

Data

蒸留所:プルトニー蒸留所(インヴァーハウス・ディスティラーズ)

所在地:北ハイランド地方/カイソネス/ウィック(北海に面した港町の中心部)

URL:https://oldpulteney.com/

創業年:1826年

蒸留器:ボール型(初×1、再×1)

アルコール度数:40度

容量:700ml(瓶)

 

 

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