カーデュ12年

Cardhu 12 Years

whisky-cardhu

滑らかで丸みのある味わいのジョニーウォーカーのキーモルト

『カーデュ12年』は、華やかなリンゴのような香りと、甘い蜂蜜の味わいが特徴のフラッグシップ・ブランド。滑らかで丸みを帯びた優しい甘さと柔らかなピート香が感じられ、長くやや甘口のフィニッシュで、とても飲みやすい。おススメの飲み方はさまざまで、ストレートでは、甘いハチミツのような風味とフルーティーでフローラルな香りが立つ。ロックでは、フルーティーさや香ばしさが際立ち、ハイボールにすると甘みが強く飲みやすくなる。水割りにではスパイシーさが薄れ、甘味などの味わいが楽しめる。ライトタイプで甘い飲み口は、スコッチの入門編として最適、女性にもオススメである。


・カーデュ蒸留所のこと

カーデュ蒸留所は、スコットランドの北東スペイサイド地方を流れるスペイ川中流域の、マノックヒルという丘の上に建っている。周囲は広々とした大麦畑が一望でき、製麦のための泥炭も豊富でウイスキー造りには最適の土地である。「カーデュ」とはゲール語で、「黒い岩」という意味。スペイサイドで最も古い蒸留所の一つとして知られ、現在はディアジオ社が所有している。

創業は1811年。ジョン・カミングとその妻ヘレンが農場としてスタートしたが、他の多くの蒸留所と同じく密造がその始まりだった。カーデュ蒸留所の歴史のなかで、忘れてはならない2人の女性が存在する。

一人はカミングの妻で、密造酒仲間から「肝っ玉母さん」と呼ばれたヘレン。密造酒時代、ヘレンは徴税官が訪れると、進んで宿を提供し、その間に赤い旗を掲げて近隣の密造仲間に知らせていたという。しかしそうした努力も空しく、1824年までにカミングは3度密造容疑で検挙されてしまう。さすがに懲りたのか、この年に公認蒸留所として正式にウイスキー造りをスタートさせる。1899年にスチル2基追加し、1960年にはさらに2基増設されて計6基体制となる。

そしてもう一人が、カミングの死後経営を受け継いだ息子ルイスの妻エリザベス。彼女の奮闘により、19世紀後半にはカードゥの名声は不動のものとなり、エリザベスは「ウイスキー業界の女帝」とも評された。1893年、蒸留所はジョン・ウォーカー&サンズ社が2万ポンドの巨費を投じ買収、以降今日に至るまで、ジョニー・ウォーカーのメイン原酒となっている。しかし、この時女帝・エリザベスは、カミング家がウォーカー社の株式を保有することと、カミング家が代々同社の取締役に就くことを約束させてしまう。エリザベスの孫のロナルドは同社の会長、さらに親会社のDCL社会長まで務め貴族にも叙せられている。

現在の仕込みはワンバッチ麦芽8トン。麦芽はライトリーピーテッドのものを使い、仕込水はマノック・ヒルの泉とレイ・バーンの良質な水源を混ぜて使用している。糖化にはステンレス製のフルロイタータン。発酵は10基のウォッシュバック(発酵槽)が設置されており、4基がスコットランド産のヒバリという木材製、4基がオレゴンパイン製、2基がステンレス製となっている。発酵時間は75時間と長めで、これによりフルーティなウイスキーになるとされている。スチルは、ストレートヘッド型の初溜(容量:12,000リットル)が3基と、再溜(容量:10,500リットル)が3基の合計6基が稼働している。

熟成に使われるのはバーボン樽のみ。そのほとんどは、蒸留所の敷地内ではなくディアジオ社の中央倉庫で熟成される。年間生産能力は340万リットル。そのうちのほぼ9割以上がジョニーウォーカーの原酒となっている。シングルモルトとしての評価も高く、特にスペインでの人気が高い。ディアジオ社の中ではシングルトン(ダフタウン、グレンオード、グレンダランの3つ)、タリスカーに次ぐ、販売量第3位のブランドとなっている。

 

Data

所有者:ディアジオ社

所在地:Knockando,Morayshire

URL:https://www.malts.com/en-gb/distilleries/cardhu

創業年:1824年(1811年)

蒸留器:初×3基、再×3基(ストレートヘッド型)

アルコール度数:40度

容量:700ml

 

 

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