さつまこびき しろこうじじこみ
2025.09.07

紫尾山の清水で仕込む薩摩の一杯
『さつま木挽』は、鹿児島県出水市にある雲海酒造・出水蔵で造られる本格芋焼酎で、薩摩の風土と職人の技が息づく一本です。原料には、南九州産のさつまいも「黄金千貫」と国産米を使用した米麹を用い、仕込み水には紫尾山系の清らかな天然水を採用。これにより、芋焼酎特有の力強さの中にも、白麹ならではのすっきりとした飲み口と、やさしい甘みが調和した味わいに仕上がっています。
白麹は、焼酎造りにおいて最も古くから使われてきた麹菌で、発酵力が高く、雑味の少ないクリアな酒質を生み出すのが特徴です。「さつま木挽 白麹仕込み」では、この白麹の特性を活かし、芋の香りを程よく引き立てながらも、飲み疲れしない軽快な口当たりを実現しています。常圧蒸留によって、芋の旨みをしっかり残しつつ、クセのない仕上がりとなっており、芋焼酎初心者にもおすすめできる一本です。
飲み方としては、お湯割りで芋の香りと甘みがふわりと広がり、まろやかな余韻が楽しめます。ロックではキレのある飲み口が際立ち、水割りでは軽やかさが増し、食中酒としても優秀です。200mlのペットボトルから、900ml瓶、1800ml紙パックまで幅広い容量で展開されており、日常使いから贈答用まで対応可能です。
「さつま木挽」は、薩摩の焼酎文化を継承しながらも、現代のライフスタイルに寄り添う味わいと設計がなされた芋焼酎です。素朴でありながら洗練されたその一杯には、土地の記憶と職人の誇りが込められています。
■飲み方あれこれ!!
〇「さつま木挽」は、素朴ながら深みのある味わいなので、どの飲み方でも芋の香味がしっかり感じられます。特にお湯割りは、木挽唄のような郷愁を感じさせる一杯になります。
お湯割り
比率目安:焼酎6:お湯4(または5:5)。先にお湯を注ぎ、後から焼酎を入れることで香りがふわっと立ち上がります。芋の甘みとコクが際立ち、やさしい口当たりに。寒い季節にぴったり。
ロック
グラスに氷をたっぷり入れて注ぐ。キリッとした飲み口で、芋の香りが引き締まる。食中酒としてもお勧め。
水割り
比率の目安は、焼酎6:水4位で(または好みで調整)。軟水で割ると、よりまろやかに。軽やかで飲みやすく、昼飲みにも向いています。
前割り(通好み)
事前に焼酎と水を割って一晩寝かせる。水と焼酎がなじみ、角が取れてまろやかに。常温でも美味。
炭酸割り
焼酎1:炭酸水2〜3で割る。爽快感があり、芋焼酎の重さが軽減されて飲みやすい。夏場や食前酒におすすめ。
▶「雲海酒造株式会社」のこと
「雲海酒造株式会社」は、1967年(昭和42年)に宮崎県五ヶ瀬町で「五ヶ瀬酒造有限会社」として創業し、1978年に現在の社名へと変更されました。創業当初から革新的な焼酎造りに挑戦し、1973年には日本初のそば焼酎「雲海」を開発・発売。これにより、焼酎業界に新たなジャンルを切り拓いた先駆者として知られるようになりました。
その後も麦焼酎「いいとも」、芋焼酎「日向木挽」など多彩な本格焼酎を展開し、2000年には鹿児島県出水市に「出水蔵」を設立。ここで造られる芋焼酎「さつま木挽」は、薩摩の風土と職人技が融合した逸品として高い評価を得ています。
「雲海酒造」の焼酎造りの特徴は、何よりも「自然との共生」にあります。五ヶ瀬蔵では、4億3千万年前の地層から湧き出る岩清水を仕込み水に使用。綾蔵では、日本最大級の照葉樹林が育む清流を活かし、焼酎造りに適した環境を整えています。これらの蔵はそれぞれ異なる自然環境に位置し、その土地ならではの味わいを追求する姿勢が、雲海酒造の哲学を物語っています。
また、技術革新にも積極的で、綾蔵では「日向灘黒潮酵母」の研究開発に成功。これは日向灘から採取した酵母の中から選び抜かれたもので、芋焼酎「木挽BLUE」などに使用され、香り高くすっきりとした味わいを実現しています。
さらに、伝統的な手造り蔵では、蔵人が五感を駆使して麹造りやもろみの発酵を管理。一次仕込みにはかめつぼを使用し、杉材の木桶蒸留機による単式蒸留で、やわらかな香りを持つ原酒を生み出しています。こうした職人技と自然の恵みが融合することで、雲海酒造の焼酎は深みと個性を備えた味わいに仕上がるのです。
環境保護にも力を入れており、焼酎粕を飼料化する技術を開発。綾蔵や五ヶ瀬蔵に隣接するリサイクルセンターでは、焼酎造りの副産物を活用した持続可能な取り組みが行われています。
▶「雲海酒造株式会社」の歴史(年表)
1967年(昭和42年):
宮崎県西臼杵郡五ヶ瀬町にて「五ヶ瀬酒造有限会社」として創業。
1973年(昭和48年):
日本初のそば焼酎「雲海」を開発・発売(※)。焼酎業界に新ジャンルを創出。
1978年(昭和53年):
社名を「雲海酒造株式会社」に変更。ブランド名と企業名を統一。
1983年(昭和58年):
麦焼酎「いいとも」発売。多様な原料焼酎の展開を加速。
1992年(平成4年):
宮崎県綾町に「綾蔵」を新設。照葉樹林の清流を活かした焼酎造りを開始。
2000年(平成12年):
鹿児島県出水市に「出水蔵」を設立。芋焼酎「さつま木挽」の製造を開始。
2003年(平成15年):
環境保全型焼酎粕リサイクルセンターを設置。焼酎粕の飼料化技術を導入。
2010年(平成22年):
「日向灘黒潮酵母」の研究開発に成功。香り高い焼酎造りへの技術革新。
2015年(平成27年):
黒麹仕込みの芋焼酎「木挽BLUE」発売(※2)。すっきりとした味わいで若年層にも人気。
2020年代以降:
地域資源を活かした焼酎造りと、持続可能な製造体制の強化を継続中。
■日本初のそば焼酎「雲海」を開発・発売(※)
〇雲海酒造は、世界で初めてそばを原料とした焼酎「雲海」を開発・発売しました。それまで芋・麦・米が主流だった焼酎業界に新たなジャンルを創出し、そば焼酎というカテゴリーを確立した先駆者です。
■黒麹仕込みの芋焼酎「木挽BLUE」発売(※2)
〇芋焼酎「木挽BLUE」は、地元宮崎向けにアルコール度数20度の商品を、全国向けには25度の商品を展開。地域の飲酒文化に合わせた製品設計は、地元への深い理解と愛情の表れです。2018年には、芋焼酎「木挽BLUE」の発売日である3月21日が「木挽BLUEの日」として日本記念日協会に登録されました。焼酎ブランドが記念日として認定されるのは極めて珍しく、文化的な浸透度の高さを示しています。
Data
生産者:雲海酒造株式会社
住所: 宮崎県宮崎市昭栄町45-1
創業:1967(昭和42)年
TEL:0985-23-7890
URL: https://www.unkai.co.jp/ (雲海酒造(株)公式サイト:直接注文可)
原料:さつまいも(鹿児島県産黄金千貫)、米麹(白)
蒸留方式:常圧蒸留
アルコール度数: 25度
容量: 200ml(ペットボトル)、360ml(ペットボトル)、900ml(瓶、スリム紙パック)、1800ml(瓶、紙パック)
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