くろこうじあさひまんねん
2025.09.10

黒麹が生む深みと力強さの芋焼酎
『黒麹旭萬年』は、宮崎県宮崎市にある渡邊酒造場が手がける本格芋焼酎で、地元の風土と伝統を色濃く反映した“地焼酎”の代表格です。原料には宮崎県産の「黄金千貫」を使用し、麹には力強い発酵力と深い旨味を引き出す黒麹を採用。蒸留には常圧蒸留法を用いることで、芋本来の香りとコクをしっかりと残した、骨太な味わいに仕上がっています。
この焼酎の魅力は、ただ濃厚で香ばしいだけではありません。渡邊酒造場では、地元の水と微生物、そしてその年の気候に合わせて発酵を見守るという独自の哲学を持ち、ブレンドを行わず、蒸留年ごとに貯蔵することで、毎年異なる表情を見せる“一期一会”の味わいを楽しむことができます。そのため、ラベルには蒸留年月が刻印されており、飲む人はその年の風土を感じながら味わうことができるのです。
飲み方によっても印象が変わり、ロックでは黒麹特有の香ばしさとコクが際立ち、水割りでは爽快感とキレが増し、お湯割りでは甘みと香りが一層引き立ちます。芋焼酎好きにはたまらない、力強くも繊細な味わいが魅力の一本です。さらに、「旭萬年」という銘柄名には「鶴は千年、亀は万年」という長寿を祝う言葉に由来しており、縁起の良さから贈答品や祝いの席にもぴったりです。
地元に根ざした造りと、年ごとの個性を楽しめる「黒麹旭萬年」は、焼酎の奥深さと造り手の情熱を感じさせる逸品です。
■飲み方あれこれ!!
〇芋焼酎「黒麹旭萬年」は、黒麹ならではの香ばしさとコクが際立つ一本。飲み方によってその魅力が大きく変化します。
ロック:
氷を入れてゆっくりと味わうことで、黒麹の香ばしさと芋の甘みが引き立ちます。口当たりがまろやかになり、食中酒としても優秀です。
お湯割り(焼酎6:お湯4):
香りを最大限に楽しむならお湯割りがおすすめ。黒麹の芳醇な香りがふわっと広がり、寒い季節には特にぴったりです。お湯を先に注ぎ、焼酎を後から入れると香りが立ちやすくなります。
前割り(焼酎と水を事前にブレンド):
焼酎と水をあらかじめ混ぜて数日寝かせることで、味がまろやかに馴染みます。燗にして飲むと、さらに深い旨味が楽しめます。
水割り(焼酎5:水5):
すっきりとした飲み口で、食事との相性も抜群。常温の水で割ると香りが損なわれず、より繊細な風味を楽しめます。
炭酸割り(ハイボール風):
爽快感を求めるなら炭酸割りもおすすめ。黒麹のコクと芋の甘みが炭酸の刺激と絶妙にマッチし、夏場にもぴったりの一杯になります。
▶「有限会社渡邊酒造場」のこと
「有限会社渡邊酒造場」は、宮崎県宮崎市田野町にある老舗の焼酎蔵で、1914年(大正3年)に創業しました。創業者の渡邊壽賀市氏は、愛媛県出身でアメリカで林業に従事した後、宮崎に移住。製材所を営む傍ら、売りに出されていた焼酎蔵を買い取ったことが酒造場の始まりです。創業当初は蔵にいた杜氏が焼酎を造り、壽賀市氏が経営を担っていましたが、二代目以降は渡邊家が杜氏として焼酎造りを継承。現在は四代目の渡邊幸一朗氏が代表を務めています。
「渡邊酒造場」の焼酎造りの最大の特徴は、「風土で酒を醸す」という哲学(※)に基づいた、自然との共生を重視した製法です。原料となる芋「黄金千貫」は自家栽培(※2)で、田野町内に広がる畑で農薬を極力使わずに育てています。芋は収穫後すぐに劣化が始まるため、必要な分だけをその場で掘り、選別して仕込みに使うという徹底ぶり。米も宮崎市内の農家が栽培したものを使用し、焼酎の原料はすべて宮崎産にこだわっています。
また、焼酎造りにおいては、もろみの温度管理を機械的に制御するのではなく、微生物の働きを尊重しながら、必要なときにだけ人の手を加えるというスタイルを採用。過保護にならず、自然の力を最大限に活かすことで、その年の気候や原料の状態に応じた個性豊かな焼酎が生まれます。焼酎は3年ほど熟成させてから出荷され、ラベルには蒸留年月が記載されており、年ごとの味わいの違いを楽しむことができます。
「渡邊酒造場」が目指すのは、万人受けする焼酎ではなく、「一万人に一人が心から旨いと言ってくれる焼酎」。そのため、味の均一化を避け、毎年異なる風味を大切にしています。こうした姿勢は、フランスの自然派ワインに通じる「テロワール」の考え方にも近く、田野という土地の風土や微生物、気候を活かした唯一無二の焼酎造りを追求しています。
100年以上の歴史を持ち、家族経営で丁寧に焼酎を造り続ける渡邊酒造場。その焼酎には、土地の力と造り手の情熱が詰まっており、飲む人に深い感動を与えてくれる逸品です。
■「風土で酒を醸す」という哲学(※)
〇渡邊酒造場では、焼酎の味を均一化せず、その年の気候や微生物の働きに任せて造るという独自のスタイルを貫いています。ラベルには蒸留年月が記されており、毎年異なる味わいを楽しめる“一期一会”の焼酎として知られています。
■原料となる芋「黄金千貫」は自家栽培(※2)
〇原料の芋「黄金千貫」は、蔵人が苗から育て、収穫・選別まで手がけるという徹底ぶり。農と酒造りを一体化させたこの姿勢は、他の蔵にはない“農業的焼酎造り”とも言えます。
▶「渡邊酒造場」の歴史(年表)
1900年頃(明治後期) :
創業者・渡邊壽賀市が林業技術習得のため渡米。
1914年(大正3年) :
壽賀市が帰国後、宮崎県田野町に移住。売りに出ていた焼酎蔵を購入し「渡邊醸造」を創業。
1919年(大正8年) :
隣家からの火災で蔵が全焼。近隣住民の支援により再建。
1928年(昭和3年) :
一人息子を亡くした壽賀市が、甥の娘・恵子を養子として迎える。
1946年(昭和21年) :
渡邊一男(旧姓:坂本)が二代目として正式に蔵に入る。
1975年(昭和50年) :
法人化し、社名を「有限会社渡邊酒造場」に変更。
1982年(昭和57年) :
三代目・渡邊友美が杜氏として初めて国税局酒類鑑評会で優等賞を受賞。原酒を長期貯蔵。
1996年(平成8年) :
一男が代表を退任し、友美が三代目代表に就任。
2001年(平成13年) :
友美の長男・渡邊幸一朗が蔵を継ぐため帰郷。三世代での醸造が始まる。
2003年(平成15年) :
幸一朗が初めて手がけた銘柄「無濾過 旭萬年」を発売。
2011年(平成23年) :
幸一朗の弟・渡邊潤也が蔵に入り、兄弟での醸造体制がスタート。
2014年(平成26年) :
友美が代表を退任し、幸一朗が四代目代表に就任。創業100周年記念パーティ開催。 「百周年記念 大古酒」発売(※3)。
■「百周年記念 大古酒」発売(※3)
〇創業100周年を記念して「百周年記念 大古酒」が発売されました。これは、長期熟成された原酒を特別に瓶詰めしたもので、渡邊酒造場の歴史と技術の集大成とも言える逸品です。
Data
生産者:有限会社渡邊酒造場
住所: 宮崎県宮崎市田野町甲2032-1
創業:1914年(大正3年)
TEL:0985-86-0014
URL: http://www.asahi-mannen.com/ (渡邊酒造場公式サイト:直接注文可)
原料:さつまいも(宮崎県産黄金千貫)、米麹(黒麹ゴールド)
蒸留方式: 常圧蒸留
アルコール度数: 25度
容量: 720ml(瓶)、1,800ml (瓶)
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