サンクトガーレン YOKOHAMA XPA

Sankt Gallen YOKOHAMA XPA

2026.01.12

IPAより軽やか、でもしっかり苦い

『サンクトガーレン YOKOHAMA XPA』は、同社のラインナップの中でも特に“ホップの魅力”を前面に押し出したビールとして知られている。XPA(エクストラ・ペールエール)の名が示す通り、通常のペールエールよりもホップの使用量を増やし、香り・苦味・キレの三拍子を力強く際立たせたスタイルだ。サンクトガーレンが拠点を置く神奈川とゆかりの深い横浜の名を冠しており、日本のクラフトビール文化発祥の地としての横浜の歴史に敬意を払いつつ、現代的なホップビールの魅力を表現している。

グラスに注ぐと、明るい黄金色の液色と豊かな泡が立ち上がり、まずはホップ由来の鮮烈なアロマが鼻をくすぐる。柑橘、トロピカルフルーツ、松脂のようなニュアンスが複雑に重なり、香りだけでも十分に存在感を放つ。香りの華やかさはIPAに匹敵するが、XPAらしく過度な重さやアルコール感は抑えられており、あくまで“飲みやすさと香りの強さの両立”を狙った設計になっている。

口に含むと、まずシャープな苦味が舌先を刺激し、その後にホップのジューシーなフレーバーが広がる。苦味は強いが、雑味がなくクリアで、後味は驚くほどキレが良い。麦芽の甘みは控えめで、ホップのキャラクターを引き立てるための土台として機能している。全体として、IPAほど重くなく、ペールエールよりも華やかで力強い、絶妙なバランス感覚を持ったビールと言える。

「YOKOHAMA XPA」は、サンクトガーレンが長年培ってきたホップ使いの巧みさを象徴する一本だ。クラフトビールの世界でホップの魅力を存分に楽しみたい人にとっては、まさに理想的な選択肢となる。香りの鮮烈さ、苦味の鋭さ、後味のキレの良さが一体となり、飲むたびに“ホップの楽しさ”を再確認させてくれる存在だ。クラフトビールの奥深さを知るうえで、ぜひ一度味わっておきたい代表的なホップビールである。

■飲み方あれこれ!!

飲み頃温度:

10~12℃位で。「YOKOHAMA XPA」は柑橘・トロピカル・松脂のニュアンスが複雑に重なるホップアロマが主役。冷えすぎると香りが閉じてしまうため、10℃前後で香りの層がしっかり開く。

おすすめのマリアージュ:

●タンドリーチキン、スパイシーポークなどのスパイスを使った料理:

ホップの苦味とスパイスの刺激が心地よく重なり、香りの余韻が長く続く。

●牛・豚・ラムを使ったグリル料理:

焼き目の香ばしさとホップの松脂系アロマがリンクし、味わいに奥行きが生まれる。

●照り焼き、甘辛ダレ系の 濃いめの味付けの料理:

甘辛いタレのコクを、XPAのキレがすっきりと切り、次の一口を誘う。

▶「銀河高原ビール」のこと

「サンクトガーレン有限会社」は、日本のクラフトビール黎明期を語るうえで欠かせない存在だ。同社の歴史は1993年、創業者・岩本伸久氏がアメリカ・サンフランシスコにブルーパブ「カフェ・パシフィカ」を開業したことから始まる。当時の日本ではまだ地ビール解禁前であり、岩本氏は本場アメリカのクラフトビール文化に触れながら、将来の日本での展開を見据えて技術と経験を蓄積していった。1994年には日本での地ビール解禁のきっかけとなる“酒税法対象外ビール”の醸造を六本木で開始し、メディアの注目を集める。これはアルコール度数0.75%という制約の中で造られた実験的なビールだったが、日本のクラフトビール文化の萌芽を象徴する出来事となった。

1995年には発泡酒の製造免許を取得し、正式に国内での醸造が可能となる。1997年には神奈川県厚木市に醸造所を構え、本格的なクラフトビールメーカーとしての歩みをスタートさせた。2001年にはジャパン・ビア・フェスティバルで出品した全ビールが入賞するという快挙を達成する一方、経営難により一時的に醸造ができなくなるという苦境も経験する。しかし翌2002年、「サンクトガーレン有限会社」として法人化し、再び厚木を拠点にビール造りを再開。2003年には現在の厚木市金田に工場を移し、以降は安定した生産体制のもと、多彩なビールを生み出し続けている。

「サンクトガーレン」のビール造りの特徴は、第一に“王道のスタイルを丁寧に磨き上げる”姿勢にある。ゴールデンエール、アンバーエール、ブラウンポーターといったクラシックなスタイルを基軸にしつつ、麦芽とホップの個性を素直に引き出すことで、飲み飽きしない味わいを追求している。派手な個性を競うのではなく、素材の魅力を最大限に生かす設計がなされており、クラフトビール初心者にも受け入れられやすい。

第二に、季節限定ビールやフルーツビールの開発に積極的である点が挙げられる。特に神奈川県産の果物を使用したフルーツビールは同社の代名詞とも言える存在で、オレンジ、アップル、パイナップルなど、素材の香りと味わいを自然に引き出した仕上がりが高く評価されている。また、バレンタイン時期に登場する“チョコビール”シリーズは、濃厚なスタウトをベースにカカオの風味を重ねた人気商品で、毎年話題を呼ぶ。

さらに、「サンクトガーレン」は“食事と寄り添うビール”という哲学を掲げており、過度に苦味や香りを強調せず、料理の味を引き立てるバランスの良さを重視している。これは創業者がアメリカで学んだ「ビールは食文化の一部である」という考え方に根ざしており、同社のビールが日常の食卓に自然に溶け込む理由でもある。

こうした歴史と哲学が積み重なり、「サンクトガーレン」は日本のクラフトビール文化を牽引する存在として確固たる地位を築いてきた。伝統と革新を両立させながら、これからも多くの人に“ビールの楽しさ”を届け続けるだろう。

▶「「銀河高原ビール」の歴史(年表)

1993(平成5)年:

創業者・岩本伸久氏がアメリカ・サンフランシスコにてビール造りを学び、現地で醸造免許を取得。日本ではまだ小規模醸造が認められていなかったため、アメリカで「サンクトガーレン」ブランドを立ち上げる(※)

⇒アメリカで「サンクトガーレン」ブランドを立ち上げる(※)

〇創業者・岩本伸久氏は1993年、当時日本では小規模醸造が認められていなかったため、アメリカで醸造免許を取得し、現地で「サンクトガーレン」ブランドを立ち上げました。日本人がアメリカでビールを造るという異例の挑戦は、TIME誌やNewsweek誌でも取り上げられ、日本の酒税法の規制緩和(地ビール解禁)にも影響を与えたとされています。

1994年(平成6年):

日本で酒税法が改正され、年間製造量60キロリットル以上であれば地ビールの製造が可能に。これにより、日本国内でのクラフトビール造りが現実的に。

1995年(平成7年):

日本で発泡酒の製造免許を申請し、12月12日に取得。小規模醸造の正式な国内展開に向けた基盤が整う。

1997年(平成9年):

神奈川県厚木市にて「サンクトガーレン有限会社」設立。日本国内での醸造を開始し、初のフラッグシップビール「ゴールデンエール」を発売。

2001年(平成13年):

ジャパン・ビア・フェスティバルで出品した全ビールが入賞する一方、経営難により一時的にビール造りができなくなるという転機を迎える。

2002年(平成14年):

「サンクトガーレン有限会社」として正式に法人化。厚木を拠点とするクラフトビールメーカーとして再出発する。

2003年(平成15年):

現在の厚木市金田の地に工場を構え、ゴールデンエールやアンバーエール、フルーツビール、チョコビールなど独創的なラインナップを次々に開発し始める。

2006年(平成18年):

バレンタイン向けに「インペリアルチョコレートスタウト」を季節限定で発売(※2)。濃厚な味わいと話題性で人気を博す。

⇒バレンタイン向けに「インペリアルチョコレートスタウト」を季節限定で発売(※2)

〇2006年、広報担当の中川美希氏が入社。職人気質だった岩本氏に「たくさんの人に飲んでもらうことの大切さ」を伝え、発売日や季節限定商品の概念を導入。これにより、メディア露出や販路拡大が進み、ブランド力が飛躍的に向上しました。

2010年代前半:

地元神奈川の特産品「湘南ゴールド(柑橘)」を使ったフルーツビールを開発。地域との連携を深める。

2014年(平成26年):

「スイートバニラスタウト」など、デザート系ビールの展開を強化。女性層やギフト需要にも対応。

2020年(令和2年):

コロナ禍において疫病退散を願う「アマビエIPA」を発売。社会的メッセージを込めた商品として話題に。

2023年(令和5年)以降:

SNSやオンライン販売を活用し、全国のクラフトビールファンとの接点を拡大。営業担当を置かず、商品力と情報発信でブランドを確立。

Data

製造元:サンクトガーレン有限会社

住所:神奈川県厚木市金田1137-1

創業:1997年(※アメリカでの醸造活動開始は1993年)

TEL:046-224-2317

URL:https://www.sanktgallenbrewery.com/ (サンクトガーレン公式サイト)

スタイル:アメリカンIPA(インディア・ペールエール:上面発酵)

原料:麦芽(ペールエールモルト、カラピルス、クリスタル40°L)、ホップ(カスケード、パール)

アルコール度数:6.0%

内容量:330ml(瓶)

 

【広告】楽天/ビール通販

 

【広告】Amazon/ビール通販

 

・ご指定以外の商品も表示されます。

・お酒は二十歳になってから。