ホワイトホース・ディスティラーズ社は、スコットランドの名門ウイスキーブランドであり、その歴史は1890年に遡ります。創設者のピーター・マッキーは、アイラ島のラガヴーリン蒸留所でウイスキー造りを学び、その後、自身のブランドであるマッキー社を立ち上げました。そのためもあってか、現在もブレンドの中核となるのがラガヴーリンで、そこにスペイサイドのクレイゲラキとグレンエルギンのモルト原酒をブレンドし、バランスのよい味わいを生み出している。

彼の理念は、最高品質のブレンデッドウイスキーを提供することであり、それは現在も受け継がれています。ピーターは巨漢でエネルギッシュな男で、休みもとらず仕事に没頭したことから周囲には「レストレスピーター（不眠不休のピーター）」と呼ばれていました。

1908年にはイギリス王室御用達のウイスキーとして選ばれ、国際的な評価を受けることになりました。 ホワイトホース・ディスティラーズ社のウイスキーは、厳選されたモルトウイスキーとグレーンウイスキーを絶妙にブレンドしてつくられています。その結果、バランスのとれた味わいと滑らかな口当たりが特徴のウイスキーが生まれます。

ピーター・マッキーの死後、1926年には、それまでのコルク栓からスクリューキャップを発明。このスクリューキャップの導入により、半年で売り上げは倍増したといわれる。1927年にはDCL社に買収されマッキー家による経営が終わり、社名もホワイトホース・ディスティラーズ社に変更され、現在はディアジオ社の傘下となっている。

ホワイトホースという名前は、エディンバラのキャノンゲート街にあった歴史的な酒場兼宿屋だった「ホワイトホース・セラーズ」に由来しています。スコットランド独立を願ったジャコバイド軍がエジンバラに進攻した際（1745年）定宿として使っていた店として知られ、スコットランド人にとって自由と独立の象徴といえる店でした。

特に、「ホワイトホース・ファインオールド」は、その豊かな風味と深いコクで世界中のウイスキー愛好家に愛されています。このブランドは、伝統を守りながらも革新を続け、常に最高のウイスキーを提供することを目指しています。