セント・ベルナルデュス アプト12

St.Bernardus Abt12

2025.09.02

ベルギーが誇る至高のアビイビール

『セント・ベルナルデュス アプト12』は、ベルギーの伝統と革新が融合した、極めて完成度の高いアビイスタイルのビールです。1946年、セント・シクステュス修道院(世界最高峰のビール「ウェストフレテレン・アプト」を醸造することで知られる)からレシピと酵母を受け継ぎ、セント・ベルナルデュス醸造所が誕生させたこのビールは、まさに修道院ビールの精神を現代に伝える逸品です。

外観は赤みがかった濃いブラウンで、注いだ瞬間からバナナ、アプリコット、洋梨、干しぶどうなどの複雑でフルーティーな香りが立ち上ります。時間の経過とともに、イースト香や酒粕のようなニュアンスも顔を出し、香りだけでも一つの物語を感じさせます。口に含むと、カラメルやチョコレート、コーヒーのような深みのあるフレーバーが広がり、甘くまろやかな口当たりとともに、アルコールの辛味が絶妙なバランスで調和します。余韻にはほのかな苦味と温かみのあるアルコール感が長く続き、飲み手を魅了します。

アルコール度数は10.0〜10.5%と高めで、シリーズの中でも最も力強い「アプト(Abt=修道院長)」の名にふさわしい重厚なフルボディタイプ。瓶内熟成にも耐えるポテンシャルを持ち、数年後の味わいの変化も楽しめる、まさに“時を味わう”ビールです。

「セント・ベルナルデュス アプト12」は、ビール愛好家や評論家の間でも「世界最高峰のビールの一つ」と称されることが多く、ベルギービールの奥深さと芸術性を体現した存在です。特別な夜に、ゆっくりとグラスを傾けながら味わいたい、そんな贅沢な一杯です。

■飲み方あれこれ!!

〇「セント・ベルナルデュス・アブト12」を最高に楽しむには、まず冷蔵庫で冷やした後に少し常温に戻して、12〜16℃の適温で飲むのが理想です。冷やしすぎると香りや風味が閉じてしまうので注意しましょう。グラスはゴブレット型やチューリップ型を使うと、豊かな香りが広がりやすくなります。そして、一気に飲まずに少しずつ口に含みながら、時間とともに変化する香りや味わいをじっくり楽しむのがポイントです。

 

▶「セント・ベルナルデュス醸造所」のこと

「セント・ベルナルデュス醸造所」は、ベルギー西フランデレン州の小さな町ワトゥに位置する、世界的に高い評価を受けるアビイスタイルのビール醸造所です。その歴史は、20世紀初頭の宗教的・政治的背景に深く根ざしています。

もともとこの地には、フランス北部のモンデカ修道院が政治的弾圧を逃れて移住し、「Refuge Notre Dame de St. Bernard」という名の農場を設立しました。彼らは修道院チーズの製造を始め、地域に根付いた活動を展開していました。しかし1934年、フランスの宗教政策が改善されたことで修道士たちは本国へ戻り、ベルギーの施設は民間に譲渡されました。このとき、エヴァリスト・デコーニンク氏がチーズ工場を引き継ぎ、後にビール醸造へと事業を拡大していきます。

1946年、「セント・ベルナルデュス醸造所」は、世界最高峰のトラピストビール「ウェストフレテレン」を造るセント・シクステュス修道院から、レシピと酵母の使用許可を受けてビール造りを開始しました。この提携により、修道院の伝統的な製法を民間の醸造所が継承するという、極めて稀な形態が誕生したのです。1992年にトラピストビールの定義が厳格化され、修道院内で醸造されることが条件となったため、セント・ベルナルデュスはトラピストの称号を失いましたが、品質と伝統はそのまま受け継がれています。

この醸造所のビール造りの特徴は、何よりも「伝統と革新の融合」にあります。使用される酵母は、創業当初から受け継がれているオリジナルのもので、フルーティーで複雑な香りを生み出す重要な要素です。また、瓶内二次発酵を採用しており、時間とともに味わいが変化する熟成型のビールが多く、飲み手に“時を味わう”楽しみを提供します。

代表銘柄「セント・ベルナルデュス アプト12」は、濃厚なダークエールで、バナナや干しぶどう、カラメル、チョコレートなどの複雑なフレーバーが特徴。アルコール度数は10.0%以上と高く、フルボディでありながら、驚くほど滑らかな口当たりを持ちます。その他にも、トリペル、プライオール8、ペーター4など、各種スタイルのアビイビールを展開しており、どれも高い完成度を誇ります。

「セント・ベルナルデュス醸造所」は、ベルギービールの伝統を守りながらも、現代の味覚に合わせた洗練されたビールを造り続けています。その姿勢は、世界中のビール愛好家から支持されており、まさに“修道院の精神を受け継ぐ民間の名匠”と呼ぶにふさわしい存在です。

▶「セント・ベルナルデュス蒸溜所」の歴史(年表)

1900年代初頭:

フランス北部のキャッツベルグ修道院が、宗教弾圧を避けるためベルギー西フランデレン州ワトゥに移転。農場「Refuge Notre Dame de St. Bernard」を設立し、修道院チーズの製造を開始。

1934年:

フランスの宗教政策が改善され、キャッツベルグ修道院はベルギーの施設を閉鎖。活動をフランスに戻すことを決定。

1934年以降:

エヴァリスト・デコーニンク氏がチーズ工場を引き継ぎ、事業を継続。後にビール醸造への道を開く。

1946年:

セント・シクステュス修道院(ウェストフレテレン醸造元)と契約を結び、レシピと酵母を譲り受けてビール醸造を開始(※)。修道院外でトラピストスタイルのビールを製造・販売する稀有な存在となる。

1962年:

トラピスト修道院との契約を30年間延長。以後、セント・シクステュスのレシピに基づくビールを製造し続ける。

1992年:

トラピストビールの定義が厳格化され、修道院内で醸造されたもののみが「トラピスト」と認定されることに。契約終了に伴い、ブランド名を「St. Bernardus」に変更し、独自の道を歩み始める。

2000年代:

醸造所の設備を近代化しつつ、伝統的な製法と酵母を守り続ける。世界中のビールファンから高い評価を受ける。

2010年代:

ヒューガルデンの創始者ピエール・セリス氏と協力(※2)し、「セント・ベルナルデュス・ホワイト」など新たなスタイルのビールを開発。

現在:

世界的なクラフトビールブームの中でも、セント・ベルナルデュスは「伝統と革新の融合」を体現する醸造所として、ベルギービール文化の象徴的存在となっている。

■レシピと酵母を譲り受けてビール醸造を開始(※)

〇1946年、セント・ベルナルデュス醸造所は、世界最高峰と称される「ウェストフレテレン修道院ビール」のレシピと酵母を譲り受けて、民間での醸造を開始しました。これは、修道院の外でトラピストスタイルのビールを造るという、極めて珍しい契約でした。 この契約により、セント・ベルナルデュスは「ウェストフレテレンの味を継ぐ唯一の存在」として知られるようになり、現在でも「アプト12」はその味わいを彷彿とさせると評されています。

■ヒューガルデンの創始者ピエール・セリス氏と協力(※2)

〇ベルギーの伝説的醸造家であり、ヒューガルデン・ホワイトの生みの親でもあるピエール・セリス氏と協力し、「セント・ベルナルデュス・ホワイト」という新たなスタイルのビールを開発。伝統的なアビイビールに加え、爽やかで飲みやすいホワイトビールのラインナップを加えることで、若い世代にもアプローチしています。

Data

製造元:セント・ベルナルデュス醸造所

スタイル: アビィビール(上面発酵)

原料: 麦芽、ホップ、スパイス、糖類

アルコール度数: 10.5%

内容量:330ml、750ml、1500ml

 

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