Brugse Zot Blond
2025.09.08

ベルギーの伝統が息づく黄金色の誘惑
『ブルッグス ゾット ブロンド』は、ベルギー・ブルージュの歴史とユーモアが詰まった、個性豊かなスペシャルビールです。醸造を手がけるのは、ブルージュ唯一の醸造所「ドゥ・ハルヴ・マーン」。この醸造所は16世紀から続く伝統を持ち、2005年に再開された際、ブルージュ市長の命名によって「ブルージュの馬鹿(Brugse
Zot)」というユニークな名前が付けられました。

「ブルッグス ゾット ブロンド」の最大の魅力は、フルーティーでスパイシーな香りと、バランスの取れた味わいです。バナナやリンゴ、洋ナシのような香りが立ち上がり、口に含むとフレッシュなホップの風味と、やわらかな柑橘系の酸味が広がります。麦芽とホップ、酵母のみで造られているとは思えないほど、複雑で奥深い味わいが特徴です。アルコール度数は6.0%と程よく、ライト〜ミディアムボディで飲みやすさも抜群。
その品質は世界的にも高く評価されており、モンドセレクションやワールド・ビア・カップ、ヨーロピアン・ビア・スターなど、数々の国際的なビールコンテストで金賞・銀賞・銅賞を受賞しています。ラベルに描かれた「Brugse
Zot」の文字は、ブルージュ出身の著名カリグラファー、ブロディ・ノイエンシュヴァンダー氏によるデザインで、視覚的にも楽しめる一本です。
歴史、物語、味、デザイン――すべてが揃った「ブルッグス ゾット ブロンド」は、ベルギービールの魅力を存分に味わえる逸品です。日常の一杯にも、特別な日の乾杯にもふさわしい、心に残るビールです。
■飲み方あれこれ!!
〇「ブルッグス ゾット ブロンド」は、金賞を多数受賞している実力派。軽やかなのに奥深い味わいがあるので、ビール好きにも初心者にもおすすめです。
適温で楽しむ(8〜12℃)
冷やしすぎると香りが閉じてしまうので、少し冷蔵庫から出して落ち着かせるのがベスト。ゴールドの液色と繊細な泡立ちを楽しむには、冷たすぎない温度が理想的です。
専用グラスで香りを引き出す
チューリップ型やゴブレット型のグラスがおすすめ。アロマが広がりやすく、泡持ちも良くなるので、見た目も香りも楽しめます。
ペアリングするなら軽めの料理と
白身魚のカルパッチョ、シーフード、サラダ、チーズ(特にブリーやカマンベール)などが好相性。柑橘系の酸味とスパイシーさが、料理の味を引き立ててくれます。
開栓後はすぐに飲む
酵母の香りやホップのフレッシュさを楽しむため、開けたらすぐに注いで飲むのがベスト。
▶「ドゥハルヴ・マーン醸造所」のこと
ベルギー・ブルージュにある「ドゥ・ハルヴ・マーン醸造所(De Halve Maan)」は、街の中心に位置する歴史ある家族経営の醸造所で、ブルージュ唯一の現存する醸造所として知られています。その名はオランダ語で「半月」を意味し、ラベルにも三日月の顔が描かれています。醸造所の起源は非常に古く、1564年にはすでに町の記録にその名が登場しており、ブルージュのビール文化を支えてきた存在です。
現在の醸造所の礎を築いたのは、1856年にレオン・マースが所有者となったことから始まります。彼の息子たちは産業革命の波に乗り、イギリスで最新の醸造技術を学び、帰国後はスタウトやペールエールなど英国スタイルのビールを導入しました。第一次世界大戦や経済的困難を乗り越えながら、家族6代に渡って醸造所は受け継がれ、2005年には現当主ザヴィエル・ヴァネスタ氏が醸造所を買い戻し、伝統と革新を融合させた新たなスタートを切りました。
この醸造所の最大の特徴は、伝統的な製法を守りながらも現代的な技術を巧みに取り入れている点です。例えば、2016年にはブルージュ市内から郊外の瓶詰め施設まで、約3.2kmにわたる地下ビールパイプラインを敷設。これにより、街の景観を守りつつ効率的な輸送を実現し、環境負荷の軽減にも貢献しています。
代表的な銘柄には「ブルッグス・ゾット(Brugse Zot)」と「ストラッフェ・ヘンドリック(Straffe Hendrik)」があります。前者はフルーティーでスパイシーな香りが特徴のブロンドビールで、観光客にも人気。後者は高アルコールで複雑な味わいを持つトリプルやクアドルペルなど、より重厚なスタイルのビールです。どちらも世界的なビールコンテストで数々の賞を受賞しており、品質の高さが証明されています。
醸造所では見学ツアーも行われており、伝統的な設備と最新の醸造技術が共存する様子を間近で見ることができます。屋根裏には昔使われていた樽や瓶、ポスターなどが展示されており、まるでビール博物館のような雰囲気。屋上からはブルージュの街並みを一望でき、観光スポットとしても魅力的です。
ドゥ・ハルヴ・マーン醸造所は、単なるビール工場ではなく、ブルージュの文化と歴史を体現する場所。伝統を守りながらも革新を続けるその姿勢は、ベルギービールの未来を照らす灯台のような存在です。
▶ドゥ・ハルヴ・マーン醸造所の歴史(年表)
1564年
町の台帳に醸造所の名前が初めて記録される。ブルージュの中心地に位置し、長い歴史の始まり。
1856年
レオン・マースが醸造所の所有者となり、家族経営がスタート。彼は「アンリ1世」として知られる。
1867年
レオン・マース(アンリ1世)が死去。息子のアンリ2世たちが後を継ぐ。
19世紀後半
アンリ2世たちはイギリスで醸造技術を学び、スタウトやペールエールなど英国スタイルのビールを導入。
1905年頃
アンリ2世が若くして亡くなり、妻たちが醸造所の運営を継続。第一次世界大戦の困難な時代を乗り越える。
1950年代
アンリ4世の時代に醸造所と配送システムが成長。地域に根ざしたビール文化を支える。
1970年代
生活スタイルの変化により、顧客がスーパーでビールを購入するようになり、醸造所の経営が厳しくなる。
1988年
リヴァ・グループのデ・スプレンテル一族に買収され、醸造所名が「ストラッフェ・ヘンドリック醸造所」に変更。操業は一時停止。
2005年
6代目のザヴィエル・ヴァネスタ氏が醸造所を買い戻し、「ドゥ・ハルヴ・マーン醸造所」として再スタート。代表銘柄「ブルッグス・ゾット」が誕生。
2008年
ザヴィエル氏が「Young Flemish Entrepreneur 2008」に選出。醸造所の復活と革新が評価される。
2016年
ブルージュ市内から郊外の瓶詰め施設まで、世界初の地下ビールパイプライン(約3.2km)を敷設(※)。環境負荷の軽減と効率化を実現。
■世界初の地下ビールパイプライン(約3.2km)を敷設(※)
〇ブルージュの歴史的な街並みはユネスコ世界遺産にも登録されており、トラックでのビール輸送は景観や交通に悪影響を及ぼしていました。そこで醸造所は、街の中心部にある醸造施設から郊外の瓶詰め工場まで、約3.2kmの地下パイプラインを敷設するという前代未聞のプロジェクトを立ち上げました。このプロジェクトは2016年に完成。資金の一部はクラウドファンディングで集められ、支援者には「生涯無料ビール」などのユニークな特典が用意されました。市民の協力と情熱が結集した、まさにブルージュの誇りとも言える取り組みです。このパイプラインにより、年間数千台分のトラック輸送が不要となり、環境負荷の軽減と街の美観保護に大きく貢献。世界中のメディアでも取り上げられ、醸造所の革新性が高く評価されました。
Data
製造元:ドゥハルヴ・マーン醸造所
スタイル:ブロンドエール(上面発酵)
原料:麦芽、ホップ
アルコール度数:6.0%
内容量:330ml
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