ぎんこうろ
2026.01.09
吟醸香がふわりと立ち上る軽やかな酒粕焼酎の魅力
酒粕焼酎「吟香露」は、吟醸酒づくりで生まれる酒粕を原料に、低温蒸留によって香りの魅力を最大限に引き出した“香り特化型”の焼酎である。一般的な米焼酎とは異なり、酒粕に残る吟醸香やフルーティなエステル類を丁寧に拾い上げることで、まるで日本酒の上立ち香を思わせる華やかさと、焼酎らしい軽快なキレを両立している点が大きな特徴だ。
酒粕には、発酵過程で生成された香気成分や旨味が豊富に残っているが、それを雑味なく抽出するには高度な蒸留技術が求められる。「吟香露」はその点で非常に繊細なアプローチをとり、低温でゆっくりと蒸留することで、酒粕由来の透明感ある香りと柔らかな甘みを損なわずに仕上げている。結果として、口に含んだ瞬間にふわりと広がる吟醸香、軽やかで清潔感のある味わい、そして短く澄んだ余韻が印象的な一本となっている。
食中酒としての相性も良く、特に白身魚の刺身、湯豆腐、だしの効いた和食など、繊細な料理と寄り添うように調和する。また、ロックやソーダ割りにしても香りが崩れにくく、軽快な飲み心地が際立つ。焼酎でありながら日本酒のニュアンスを感じさせる独自のスタイルは、焼酎初心者にも日本酒愛好家にも受け入れられやすい。
つまり「吟香露」は、酒粕という副産物を単なる原料ではなく“香りの宝庫”として再構築し、吟醸香の魅力を焼酎というフォーマットで再表現した、非常に現代的で洗練された酒粕焼酎といえる。
■飲み方あれこれ!!
ロック:
低温蒸留由来の華やかな吟醸香が、冷たさによって引き締まりつつもふわりと立ち上がる。口当たりは軽快で、酒粕の柔らかな甘みが静かに広がり、余韻は短くクリアに切れる。
水割り:
水を加えることで香りが開き、吟醸酒を思わせるフルーティな香気がより明瞭に感じられる。味わいは一層やさしく、透明感のある飲み心地が続き、食中酒としての万能性が際立つ。
ソーダ割り:
炭酸が香りを押し上げ、爽やかさと軽やかさが際立つスタイル。吟醸香の華やかさが弾けるように広がり、後味はすっきりとキレよくまとまる。暑い季節やアペリティフにも最適。
お勧めのマリアージュ
●白身魚の刺身(鯛・平目):
繊細な旨味と透明感ある香りが調和。
●湯豆腐・冷奴:
柔らかな甘みと清らかな香味が豆の風味を引き立てる。
●だし巻き卵:
甘みと旨味のバランスが良く、酒粕の香りと相性抜群。
●天ぷら(海老・ししとう):
軽快な後味が油をリセットし、香りが心地よく残る。
●塩麹チキンのグリル:
吟醸香と麹の香りが重なり、旨味がふくらむ。
▶「株式会社杜の蔵」のこと
「株式会社杜の蔵」は、福岡県久留米市三潴町に蔵を構える酒造会社で、創業は明治時代後期にさかのぼる。筑後平野の豊かな米どころとしての風土と、良質な水に恵まれた土地で酒造りを続けてきた同社は、長い歴史の中で日本酒と焼酎の両方を手がける“二刀流の蔵”として独自の存在感を築いてきた。特に、吟醸造りを得意とする日本酒の技術を焼酎へ応用し、香りを重視した酒質を追求してきた点が大きな特徴である。
杜の蔵の焼酎造りは、原料処理から蒸留、熟成に至るまで一貫して丁寧で、雑味を抑えながら素材の香味を最大限に引き出す姿勢が貫かれている。代表的な取り組みとして挙げられるのが、酒粕を原料とした焼酎づくりだ。日本酒の醸造過程で生まれる酒粕には、吟醸香のもととなるエステル類や、発酵由来の繊細な香気成分が多く残っている。「株式会社杜の蔵」は、この酒粕を単なる副産物として扱うのではなく、香りの宝庫として再評価し、低温蒸留によってその魅力を丁寧に抽出する技術を磨いてきた。
低温蒸留は、香りの揮発をコントロールしながら雑味を抑える高度な手法であり、同社の焼酎が持つ“透明感のある香り”や“軽やかな飲み心地”は、この技術によって支えられている。また、蒸留後の熟成にもこだわり、香りが落ち着き、味わいが丸くなるまでじっくりと寝かせることで、酒粕由来の華やかさと焼酎らしいキレのバランスを整えている。
さらに、杜の蔵は地域文化との結びつきを大切にし、地元農家との協力や伝統的な酒造りの継承にも力を入れている。原料米の選定から麹づくり、発酵管理まで、手仕事を重んじる姿勢は焼酎造りにも通じており、工業的な大量生産とは一線を画す“蔵元の個性”がしっかりと息づいている。
総じて「株式会社杜の蔵」の焼酎は、日本酒蔵ならではの繊細な香りの扱いと、素材を尊重する丁寧な造りが融合した独自のスタイルを持つ。酒粕焼酎をはじめ、香りを軸にした酒質設計は、焼酎の新しい可能性を示す存在として高く評価されている。
▶「株式会社杜の蔵」の歴史(年表)
1898年(明治31年):
福岡県三潴町にて創業。筑後平野の米どころとしての恵まれた環境を背景に、清酒醸造を中心とした酒造業を開始する。
大正期(1912〜1926年):
地域の米と水を生かした酒造りが評価され、地元での流通を拡大。蔵の設備改良が進み、安定した生産体制が整う。
昭和初期(1926〜1945年):
戦時下の統制や原料不足の影響を受けながらも、酒造技術の維持に努める。蔵の基盤を守りつつ、戦後の再興に向けた準備を進める。
1950年代(昭和25〜35年):
戦後の需要回復とともに生産量が増加。品質向上を重視した酒造りへ舵を切り、吟醸造りの技術を磨き始める。
1970年代(昭和45〜55年):
清酒の高品質化が全国的に進む中、杜の蔵も吟醸酒の研究を強化。後の焼酎造りにもつながる香りの扱いに関する技術が蓄積される。
1980年代(昭和55〜平成元年):
日本酒造りで培った技術を応用し、焼酎造りに本格参入。酒粕を原料とした焼酎の可能性に着目し、独自の低温蒸留技術の開発を進める。
1990年代(平成初期):
酒粕焼酎の品質が高く評価され、香りを重視した焼酎のスタイルを確立。蔵の代表的なカテゴリーとして定着し始める。
2000年代(平成12〜20年):
日本酒・焼酎ともに“香りの表現”を軸にした商品展開を強化。地元農家との連携や原料米の見直しなど、地域密着型の取り組みが進む。
2010年代(平成22〜令和元年):
伝統技術と現代的な感性を融合した酒造りを推進。酒粕焼酎のブランド価値が高まり、全国的な認知が広がる。
2020年代(令和):
環境配慮や地域文化の継承を重視しつつ、香り豊かな清酒・焼酎の両輪で独自の酒造スタイルを深化。酒粕焼酎の先駆的蔵としての存在感を確立している。
Data
生産者:株式会社杜の蔵
住所: 福岡県久留米市三潴町玉満2773
創業:1898年(明治31年)
TEL:0942-64-3001
URL: http://www.morinokura.co.jp/ (杜の蔵公式サイト:直接注文可)
原料:吟醸酒粕、麹菌なし
蒸留方式:減圧蒸留
アルコール度数: 20度
容量:720ml、1800ml
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