ベアード・ブルーイング スルガベイ インペリアルIPA

Baird Brewery Suruga Bay Imperial IPA

2026.01.15

ベアード渾身の爆発するホップの香り

『ベアード・ブルーイング スルガベイ インペリアルIPA』は、ベアードのラインナップの中でも“最も攻めた”存在といえる、力強さと複雑さを併せ持つインペリアルIPAです。名前の由来である駿河湾のように深く、広がりのある味わいを目指して造られており、ホップの個性を徹底的に引き出す姿勢が貫かれています。

グラスに注いだ瞬間から、柑橘、トロピカルフルーツ、松脂、スパイスといった多層的なホップアロマが立ち上がります。ベアードはホールフラワーホップを好んで使用するため、香りに“生きた植物の質感”があり、単なる強烈さではなく、奥行きと立体感を伴うのが特徴です。ドライホッピングもふんだんに行われ、香りの余韻が長く続きます。

「インペリアルIPA」らしくアルコール度数は高めですが、ベアードらしいクリーンな発酵と丁寧なモルト使いにより、重たさよりも“しなやかな力強さ”を感じさせます。モルトの甘味がホップの強烈な苦味とアロマを支え、バランスを崩さずに全体をまとめ上げています。IBUは高めで、しっかりとした苦味が存在感を示しますが、ただ鋭いだけではなく、深みのある苦味として舌に残ります。

「スルガベイ インペリアルIPA」は、ホップの奔放な香りと強い苦味を楽しみつつ、ベアードらしい“自然で調和した造り”が感じられる一本です。派手さと繊細さが同居し、飲み進めるほどに新しい表情が現れるため、IPA好きにとっては“飲むたびに発見がある”魅力的なビールといえます。力強いのに飲み疲れしない、クラフトビールとしての完成度の高さが光る、ベアードの代表的フラッグシップのひとつです。

■飲み方あれこれ!!

飲み頃温度:

10~13℃位で。ホップアロマが最も豊かに広がる温度帯で、柑橘、トロピカル、松脂、スパイスといった多層的な香りが立ち上がり、インペリアルIPAらしい複雑さが際立ちます。冷たすぎるとアルコールの刺激が強く感じられ、温かすぎると甘味が前に出すぎるため、この帯が最もバランス良い。

おすすめのマリアージュ:

● スパイシーなグリルチキン(チリ・クミン):

ホップのスパイス感と料理の香りが共鳴し、アルコールの厚みが肉の旨味を引き立てます。

● ラムチョップ(ローズマリー・ガーリック):

ラムの野性味とホップの松脂感が驚くほど調和し、苦味が脂の甘味を切り、後味を軽くする。

● ブルーチーズ:

強烈な香り同士がぶつかり合いながら調和し、モルトの甘味がチーズの塩味を包み込む。

▶「合資会社ベアード・ブルーイング」のこと

「合資会社ベアード・ブルーイング」は、2000年にブライアン・ベアード氏と妻のさゆり氏によって静岡県沼津市で創業された、日本のクラフトビール黎明期を象徴するブルワリーである。創業当初は「沼津フィッシュマーケット・タップルーム」を併設した小規模醸造所としてスタートし、30L規模の極めて小さな設備で丁寧な手造りのビールを提供していた 。2003年には250Lシステムへ拡張し、瓶商品の販売を開始。これを機に東京市場へ進出し、「合資会社ベアード・ブルーイング」の名は全国へ広がっていく 。

その後、タップルームの多店舗展開や海外輸出を進めながら、2014年には伊豆市修善寺に大規模な農園型ブルワリー「ベアード・ブルワリーガーデン修善寺」を開設。自然豊かな環境の中で、よりスケールの大きな醸造とホスピタリティを両立させる拠点として機能している 。現在では東京・横浜を含む複数のタップルームを展開し、日本のクラフトビール文化を牽引する存在となった 。

「合資会社ベアード・ブルーイング」のビール造りの特徴は、創業者夫妻の「ビールへの深い愛情」と「伝統への敬意」を軸にした哲学にある。彼らは“ビールを祝福する”というモットーを掲げ、人生の豊かさをビールとともに分かち合うことを目指している 。醸造においては、モルト・ホップ・酵母といった原材料をできるだけ加工せず、素材の個性を最大限に引き出すことを重視。特にホップはフロアモルテッド麦芽やホールフラワーホップ(生ホップ)を使用し、煮沸終盤に大量投入することで、スパイシーかつフルーティなアロマを際立たせている。また、多くの銘柄でドライホッピングを採用し、熟成中にも生ホップを加えることで、漂うように豊かな香りを生み出している 。

さらに、敷地内の地下水を用いた醸造や、自然な発泡を活かす最小限の処理など、クラフトマンシップに満ちた工程が特徴的だ。大量生産では失われがちな“ビール本来の個性と威厳”を取り戻すことを使命とし、複雑で奥行きのある味わいを追求し続けている 。

こうした哲学と技術の積み重ねにより、「合資会社ベアード・ブルーイング」は日本のクラフトビール文化を支える象徴的存在となり、多くのブルワーやファンに影響を与え続けている。

▶「合資会社ベアード・ブルーイング」の歴史(年表)

2000年(平成12年):

静岡県沼津市にて、ブライアン・ベアード氏と妻のさゆり氏が「ベアード・ブルーイング」を創業。30L規模の極めて小さなマイクロブルワリーとして醸造を開始し、併設の「沼津フィッシュマーケット・タップルーム」で提供を始める。

2003年(平成15年):

醸造設備を250L規模へ拡張し、瓶商品の販売を開始。これにより沼津以外の地域でもベアードビールが流通し始め、東京市場への進出が進む。

2000年代後半(平成期):

輸出を開始し、国内外での認知度が上昇。東京・横浜を中心にタップルームの多店舗展開が進み、ベアードビールのファン層が拡大する。

2014年(平成26年):

静岡県伊豆市修善寺に大規模な農園型ブルワリー「ベアード・ブルワリーガーデン修善寺」を開設。自然豊かな環境での醸造とホスピタリティを融合させた新拠点として稼働を開始する。

2010年代後半〜2020年代(平成〜令和):

関東・関西を含む複数のタップルームを展開し、国内クラフトビール文化の発展に大きく寄与。ベアード出身のブルワーが新たなブルワリーを立ち上げるなど、業界全体への影響力が強まる。

Data

製造元:合資会社ベアード・ブルーイング

住所:静岡県伊豆市大平1052-1

創業:2000年(平成20年)

TEL:0558-73-1199

URLhttps://bairdbeer.com/ja/(ベアード・ブルーイングオ公式サイト、通販可)

スタイル:インペリアルIPA(上面発酵)

原料:麦芽、大麦、ホップ、糖類、酵母

アルコール度数:8.5%

内容量:330ml

 

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