グサーノ・ロホ

Gusano Rojo

2026.02.14

赤い蹄虫が語るメスカルの物語

『グサーノ・ロホ』は、メキシコ・オアハカ州で造られる伝統的なメスカル(※)であり、テキーラとは異なるカテゴリーに属する蒸留酒です。とはいえ、アガベを原料とする点では共通しており、メキシコのスピリッツ文化を語るうえで欠かせない存在です。

⇒メスカル(※)?

〇メスカル(Mezcal)は、メキシコを代表する蒸留酒のひとつで、アガベ(リュウゼツラン)を原料としたスピリッツです。テキーラと同じくアガベから造られますが、製法や使用するアガベの種類、風味に大きな違いがあります。

テキーラとの違い:

・テキーラは工業的な製法が主流で、味わいもクリーンで洗練された印象。

・メスカルはより手作業や伝統的な製法が重視され、個性豊かで複雑な味わいが魅力です。

メスカルは、メキシコの文化や土地の香りをそのまま閉じ込めたような存在といえます。

「グサーノ・ロホ」は、100%エスパディン種のアガベを使用し、伝統的な製法で造られています。アガベは収穫後、地中の石窯でじっくりと焼かれ、独特のスモーキーな香りとアーシーな風味を引き出します。その後、天然酵母による自然発酵を経て、銅製の蒸留器で2回蒸留されます。こうした手間ひまかけた工程により、「グサーノ・ロホ」は素朴で力強い味わいを持つメスカルに仕上がっています。

最大の特徴は、ボトルの中に入っている「グサーノ(イモムシ)」です。これはアガベに生息する蛾の幼虫で、かつては品質の証とされていました。現在では象徴的な存在として、視覚的なインパクトとともに、メスカル文化の一端を担っています。

蒸溜所は「メスカレス・デ・グサーノ株式会社」で、オアハカ州サンティアゴ・マタトランに位置しています。この地は「メスカルの首都」とも呼ばれ、数多くの伝統的な蒸溜所が集まる地域です。「グサーノ・ロホ」はその中でも特に国際的な知名度を誇り、メスカルの入門編としても親しまれています。

味わいは、スモーキーさの中に甘みと土っぽさが感じられ、ストレートで飲むとその個性が際立ちます。ライムや塩と合わせたり、カクテルに使ったりと、楽しみ方も多彩です。

「グサーノ・ロホ」は、メキシコの伝統と大地の恵みを体現したスピリッツ。テキーラとはひと味違う、奥深い世界を体験したい方におすすめの一本です。

■飲み方あれこれ!!

ストレート:

常温または軽く冷やしてショットグラスに注ぎ、ゆっくりと香りを楽しみながら味わいます。ライムやオレンジのスライス、塩やチリパウダーを添えると、よりメキシコらしい体験に。

メスカル・マルガリータ:

シェイカーにメスカル45ml、ライムジュース20ml、オレンジリキュール15ml、アガベシロップ少々、氷を入れてシェイク。塩で縁取ったグラスに注ぎます。スモーキーな香りが際立つ大人のマルガリータです。

オアハカ・オールドファッションド:

グラスにアガベシロップ小さじ1、アンゴスチュラビターズ数滴を入れ、メスカル45mlを加えて氷でステア。オレンジピールを添えて香りをプラス。クラシックな味わいにスモーキーな深みが加わります。

▶「メスカレス・デ・グサーノ株式会社」のこと

「メスカレス・デ・グサーノ株式会社」は、メキシコ・オアハカ州サンティアゴ・マタトランに拠点を構える、伝統的なメスカルの製造を手がける蒸溜所です。この地は「メスカルの首都」とも称され、数百年にわたりアガベ蒸留酒の文化が根づいてきた地域。そんな土地で「グサーノ・ロホ」を生み出してきたのが、この蒸溜所です。

「メスカレス・デ・グサーノ株式会社」の創業年は明確には公表されていませんが、1990年代以前からメスカルの製造と輸出を行っており、メスカルがまだ世界的に知られていなかった時代から、国際市場にその魅力を発信してきた先駆的な存在です。特にアメリカ市場では、メスカルというカテゴリーを広めるうえで大きな役割を果たしました。

この蒸溜所の最大の特徴は、伝統的な製法を守りながらも、広く親しまれる味わいを追求している点にあります。使用するアガベは主に「エスパディン種」で、収穫後は地中に掘った石窯で薪を使ってじっくりと焼かれます。この工程によって、メスカル特有のスモーキーでアーシーな香りが生まれます。その後、天然酵母による自然発酵を経て、銅製の蒸留器で2回蒸留されます。こうした手仕事にこだわった製法が、「グサーノ・ロホ」の素朴で力強い味わいを支えています。

また、「グサーノ・ロホ」の象徴ともいえるのが、ボトルに封入された「グサーノ(イモムシ)」です。これはアガベに生息する蛾の幼虫で、かつては品質の高さを示す証として加えられていました。現在ではその文化的象徴としての意味合いが強く、メスカルの個性や伝統を象徴する存在となっています。

「メスカレス・デ・グサーノ株式会社」は、こうした伝統と象徴性を大切にしながら、メスカルの魅力を世界に伝える役割を担っています。テキーラとは異なる製法と風味を持つメスカルの世界を、より多くの人々に知ってもらうための架け橋として、今もなお進化を続けているのです。

なお、「グサーノ・ロホ」はテキーラではなく、メスカルに分類されるスピリッツです。テキーラは主にハリスコ州で造られ、ブルーアガベのみを使用するのに対し、メスカルはより多様なアガベと伝統的な製法を用いることで、より野趣あふれる味わいを持っています。そのため、「メスカレス・デ・グサーノ株式会社」の製品は、テキーラとは一線を画す、メキシコのもうひとつのスピリッツ文化を体現する存在といえるでしょう。

▶「メスカレス・デ・グサーノ株式会社」の歴史(年表)

1990年以前:

オアハカ州サンティアゴ・マタトランにて、伝統的なメスカル造りを行う蒸溜所として活動を開始。地元市場向けにメスカルを製造していたと考えられています。

1990年代初頭:

「グサーノ・ロホ」ブランドとしての輸出が本格化。アメリカ市場を中心に、メスカルというカテゴリーの認知拡大に貢献。

1994年:

メスカルの原産地呼称制度(Denominación de Origen Mezcal)が制定され、公式に「メスカル」と名乗るための基準が整備される。この制度により、「メスカレス・デ・グサーノ株式会社」も認定生産者として登録される。

2000年代:

「グサーノ・ロホ」が国際的に広く流通し、メスカルの象徴的ブランドとしての地位を確立。ボトルに封入されたイモムシ(グサーノ)が話題を呼び、視覚的なインパクトとともにブランド認知が拡大。

2010年代以降:

クラフトスピリッツの世界的なブームとともに、メスカルの人気が上昇。「メスカレス・デ・グサーノ株式会社」も伝統製法を守りながら、安定した品質と供給体制を維持し、入門者向けメスカルとしての評価を高める。

Data

生産者:メスカレス・デ・グサーノ株式会社

生産地: メキシコ・オアハカ州サンティアゴ・マタトラン

創業:正確な創業年は明示されていませんが、1990年代以前から輸出を行っていたとされる。

URLhttps://gusanorojo.com (メスカレス・デ・グサーノ株式会社公式サイト)

原料:アガベ(主にエスパディン種)

蒸留方式: 単式蒸溜(銅製ポットスチルによる2回蒸留)

アルコール度数: 38%

容量:750ml (瓶)

 

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