イチローズモルト MWR

Ichiro's Malt Mizunara Wood Reserve

「和」の感性が光る日本のクラフトブレンデッドの真髄

『イチローズモルト MWR(ミズナラ・ウッド・リザーブ)』は、日本のクラフトウイスキーの革新を象徴する逸品。埼玉県秩父市にあるベンチャーウイスキーが手がけるこのブレンデッドモルトは、創業者・肥土伊知郎氏の情熱と伝統への敬意が凝縮されています。

最大の特徴は、日本古来の木材である「ミズナラ樽」での後熟にあります。ミズナラ樽がもたらす伽羅や白檀のような雅な香り、繊細なタンニンが複雑な味わいを生み出し、洋梨やアプリコットを思わせるフルーティさと見事に調和します。酒齢の異なるモルト原酒を巧みにブレンドすることで、重層的かつしなやかな口当たりが実現されています。

「イチローズモルト MWR」は、単なる国産ウイスキーを超えた「日本的美意識の表現」と言える存在であり、和食や軽やかな料理との相性も良好です。熟成感と透明感が共存するその味わいは、ウイスキー愛好家はもちろん、日本文化に触れたい人々にもおすすめの1本です。

■飲み方あれこれ!!

〇「イチローズモルト MWR」は繊細かつ奥行きのあるブレンデッドモルトなので、その香味を最大限に楽しむために、以下のような飲み方がおすすめです。

ストレート:

ミズナラ樽由来の香木のようなアロマや果実味をダイレクトに感じたいときに。常温でゆっくり味わうのがポイントです。

トワイスアップ(水割り1:1):

香りが立ちやすくなり、ミズナラ特有の和のニュアンス(白檀や伽羅のような香り)が引き立ちます。テイスティングにも最適。

ロック:

ゆっくりと氷が溶けることで味わいが変化し、時間の経過とともに多層的な風味を楽しめます。

ハーフロック(氷+少量の水):

まろやかさと香りのバランスがとれ、MWRの繊細な甘みとウッディな要素が引き立ちます。

和食とのマリアージュは、特に淡い味付けの料理(焼き魚、出汁の効いた煮物など)と好相性。香味がぶつからず調和を楽しめます。

どれもMWRの個性を引き出す方法ですが、季節やシーンに合わせて変えてみるのも粋ですね。

 

▶「ベンチャーウイスキー 秩父蒸溜所」のこと

埼玉県秩父市にあるベンチャーウイスキー 秩父蒸溜所は、クラフトウイスキーの先駆者として国内外で高い評価を受ける蒸溜所です。その創業者である肥土伊知郎(あくといちろう)氏は、祖父が創業した東亜酒造の羽生蒸溜所で造られていた原酒を守るため、2004年にベンチャーウイスキーを設立。廃棄寸前だった約400樽の原酒を引き取り、「イチローズモルト」として世に送り出しました。

2008年には秩父市に自社蒸溜所を開設。日本で35年ぶりに新設されたウイスキー蒸溜所として注目を集めました。秩父の自然環境は、夏は高温多湿、冬は氷点下という寒暖差があり、熟成に理想的な条件を備えています。ウイスキー造りはスコッチの伝統製法をベースにしつつ、日本ならではの素材と技術を融合。仕込みには大血川の軟水を使用し、発酵槽には国産ミズナラ材を採用。発酵時間は80〜100時間と長めで、乳酸菌発酵による複雑な香味を引き出しています。蒸溜にはフォーサイス社製のストレート型ポットスチルを使用し、直火加熱による個性豊かな原酒を生み出しています。

また、地元産の大麦を使ったフロアモルティングや、自社製のミズナラ樽による熟成など、地域資源を活かした取り組みも特徴的です。2019年には第2蒸溜所が稼働し、生産能力を5倍に拡大。さらに北海道苫小牧市にはグレーンウイスキー専用の新蒸溜所も建設中で、2025年の稼働を予定しています。

代表銘柄には「イチローズモルト ダブルディスティラリーズ」「ミズナラウッドリザーブ」「ザ・ファーストテン」などがあり、世界的な品評会で数々の賞を受賞。秩父蒸溜所は、情熱と信念、そして地域との深い結びつきによって、日本のクラフトウイスキーの未来を切り拓いています。

▶「ベンチャーウイスキー 秩父蒸溜所」の歴史(年表)

2000年:

東亜酒造が経営難により民事再生法を申請。羽生蒸溜所の原酒が廃棄の危機に。

2004年:

肥土伊知郎氏が「株式会社ベンチャーウイスキー」を設立。笹の川酒造の協力で原酒を保管。

2005年:

「イチローズモルト ヴィンテージ1988」発売。バー業界で徐々に注目を集める。

2006年:

「キング・オブ・ダイヤモンズ」が英国ウイスキーマガジン誌でゴールドアワード受賞(※)。

2007年:

秩父市にて蒸溜所の建設を開始。

2008年:

秩父蒸溜所が稼働開始。日本で35年ぶりの新設ウイスキー蒸溜所となる。

2010年:

「MWR」「ワインウッドリザーブ」などの人気商品をリリース。

2011年:

「秩父 ザ・ファースト」発売。地元農家と大麦栽培を開始。

2013年:

自社クーパレッジ(樽工場)を設立。

2014年:

「カードシリーズ」(※2)全58本が完結。後にオークションで1億円超の値がつく。

2015年:

本格的な自家製麦を開始。

2018年:

秩父第2蒸溜所の建設を開始。ミズナラ材の樽造りも本格化。

2019年:

第2蒸溜所が稼働開始。生産能力が約5倍に拡大。

2021年:

「クラシカルエディション」など新たなブレンデッド商品を展開。

2023年:

北海道苫小牧に新たなグレーンウイスキー蒸溜所の建設計画が報道される。

2024年:

肥土氏が英国「ウイスキーマガジン」Hall of Fameに日本人最年少で殿堂入り。

■「カードシリーズ」(※)

「カードシリーズ」は、羽生蒸溜所時代の原酒を用いて、トランプの52枚と2枚のジョーカーにちなんでリリースされた、極めて希少なウイスキーコレクションです。それぞれのボトルが異なる熟成年数や樽構成を持ち、個性豊かな味わいを表現しており、世界中のコレクターから熱い支持を集めました。

そして2017年、全58本を揃えたフルセットが香港のオークションに出品され、約1億円という驚異的な価格で落札。日本のクラフトウイスキーが世界的な価値を持つことを象徴する出来事として、大きな注目を浴びました。

■世界が認めたクラフトマンシップ(※2)

ベンチャーウイスキーは数々の栄誉を獲得しています。2006年には「キング・オブ・ダイヤモンズ」が、英国のウイスキーマガジンにおいてゴールドアワードを受賞。クラフトウイスキーでありながら、国際的な舞台でも品質の高さが評価されました。

さらに2024年には、創業者・肥土伊知郎氏が「ウイスキー界の殿堂(Hall of Fame)」に日本人最年少で選出され、その革新性と功績が世界に認められることとなりました。名実ともに、日本のクラフトウイスキーが世界の頂点に達した出来事といえるでしょう。

 

▶「ベンチャーウイスキー 秩父蒸溜所」のウイスキー製造の特徴

〇「ベンチャーウイスキー 秩父蒸溜所」の製造には、クラフトディスティラリーならではのこだわりと、日本の風土を活かした独自性が随所に見られます。以下に主な特徴をまとめました。

小規模・高品質な生産体制:

1バッチあたり約400kgの麦芽使用という極小規模仕込みで、丁寧な造りを実現。 年間生産量は大手蒸溜所の数日分に相当するほどの少量生産。

ミズナラ材の発酵槽:

世界でも珍しい日本産ミズナラ材の発酵槽を使用。ミズナラ特有の乳酸菌が育ちやすく、香木のような香りや複雑な風味に寄与。

フォーサイス社製のポットスチル:

スコットランドの名門フォーサイス社製の小型ストレート型ポットスチルを導入。蒸溜時の「ハート」部分のみを人の感覚で選別し、繊細な原酒を抽出。

地元産原料の活用:

埼玉県秩父市産の二条大麦「彩の星」など、地元農家と連携した原料調達。一部ではフロアモルティング(手作業での製麦)も実施。

多様な熟成樽と環境:

バーボン樽、シェリー樽、ワイン樽、ミズナラ樽など多彩な樽を使い分け。 秩父の寒暖差の大きい気候が熟成を促進し、短期間でも深い熟成感を実現。

実験的な取り組み:

テキーラ樽やラム樽など、異なる酒類の空き樽を使った熟成にも挑戦。 味わいの幅を広げるためのブレンド技術も高く評価されています。

Data

蒸留所:ベンチャーウイスキー 秩父蒸留所(株式会社ベンチャーウイスキー)

所在地:埼玉県秩父市みどりが丘49

URL:https://www.facebook.com/ChichibuDistillery/ (Facebook)

創業年:2008年(株式会社ベンチャーウイスキー:2004年)

蒸留器:初留×1、再留×1( スコットランド・フォーサイス社製ストレート型)

アルコール度数:46度

容量:700ml

 

 

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