有限会社ケイズブルーイングカンパニーは、2001年に福岡市城南区で創業されたクラフトビール醸造所で、翌2002年に「ブルーマスター」ブランドのビールを販売開始しました。代表の加藤秀則氏が「日本人の口に合うエールビールを造りたい」という信念のもと、夫婦でゼロから立ち上げたこのブルワリーは、当時の地ビールブームの終焉後という逆風の中で誕生しました。

創業当初はオーソドックスなペールエールを中心に展開していましたが、やがて地元食材を活かした独創的なビール造りへと舵を切ります。福岡県産の苺「あまおう」や大分県産のかぼす、有機珈琲豆などを使用したフルーツビールやポータースタイルのビールは、他にはない味わいと香りで注目を集め、ジャパン・ビア・フェスティバル横浜市長賞やフードアクションニッポンアワードなど、数々の受賞歴を誇ります。

ケイズブルーイングカンパニーのビール造りの特徴は、地域とのつながりを重視した素材選びと、独自レシピによる醸造スタイルにあります。日本の気候や食文化に合うよう、主張しすぎず、それでいて個性が際立つ味わいを追求。麦汁濃度を高めた輸出仕様のIPAや、燕麦を配合したスタウトなど、クラフトビールの可能性を広げる挑戦も続けています。

また、同社は「BEERS OF JAPAN FESTIVAL」や「九州オータムフェスティバル」などのイベントも主催し、クラフトビール文化の普及にも力を入れています。製造から販売、イベント運営までを一貫して行うことで、消費者との距離を縮め、ビールを通じた地域活性化にも貢献しています。
ケイズブルーイングカンパニーは、クラフトビールの枠を超えた「人と街を楽しくする」存在として、福岡から全国へとその魅力を発信し続けています。