きたのにしき とくべつじゅんまいしゅ まるた
北の大地が育んだ骨太の純米酒
『北の錦 特別純米酒 まる田』は、北海道初の酒米を目指して開発された吟風(道産地米として初登録されたのは平成12年の初雫、吟風は2番目)を純米吟醸酒なみの50%まで磨き、淡麗で飲みやすい酒質ではなく、あえて米の旨みを引き出すことを主眼に造られた。
口に含むと、わずかな香ばしさとふくらみ感がある味わいが感じられる。なめらかさの中から酸味があらわれ、さらに麹がもたらす米の強い旨みが続く。力強さを感じるが、喉越しの切れも良い。野菜、魚、豚、牛まで広く対応ができ、油の多い料理にも向く。燗にすると味にまとまりができ軽くなる。
・小林酒造のこと
創業は1878(明治11)年、道内最古の歴史を誇る地酒蔵である。新潟県出雲崎より渡道し、初代・小林来三郎氏の父・伝四郎氏が札幌市で酒造りを始めるが、1900(明治33)年に現在の栗山町に移転する。
古来より日本酒造りは、雑菌の繁殖を避けるため、冬の到来を待って行われるのが常である。しかし、北海道の冬の寒さは厳し過ぎ、発酵そのものが停止してしまうなど、とても酒造りに向いているとはいえない環境だった。
そこで二代目・小林来三郎が一計を案じ、思いついたのが煉瓦造りの建物と瓦の技術、そして当時の新しいエネルギー「石炭」を利用した酒造りだった。そこで郷里である新潟県より職人を呼び寄せ、十年の歳月を経て施設は完成。これによって北海道の過酷な環境下でも、安定した日本酒造りが可能となった。
昭和20~30年代にかけて、夕張を中心とした炭鉱街は活況を呈していました。そこで働く炭鉱員たちの、束の間の癒しの酒として出荷量を増やしていきましたが、時は流れ、炭鉱景気の終焉とともに、30万人ともいわれた炭鉱員たちも去ってしまいました。
現在でも一万坪の敷地内には、18棟もの石蔵や煉瓦蔵が往時を偲ばせるように点在しています。一級の歴史的建造物として認定されている蔵は、真夏でも20度を超えることのない百年蔵。創業以来「北海道でしか醸せない味わい」を追求し、2008(平成20)年からは糖類などの添加物を完全廃止。そして、北海道唯一の全商品本醸造以上、100%特定名称酒の酒造りを実現した。さらに2011(平成21)年には、全ての商品を北海道産米100%に切り替えている。
原酒は1~2年、大吟醸は3年、純米酒であれば5年の古酒をメインに酒造りを行っている。さまざまな受賞歴を誇るが、創業140周年を迎えた2018(平成30)年には、フランスで開催された日本酒コンクール「Kura
Master」純米吟醸・純米大吟醸部門において、「北の錦 純米大吟醸」が金賞受賞している。
Data
生産者:小林酒造株式会社
住所:北海道夕張郡栗山町錦3丁目109番地
創業:1878(明治11)年
TEL:0123-72-1001
URL:http://www.kitanonishiki.com/ (直接注文可・見学施設有 要予約)
特定名称:特別純米酒
原料米&精米歩合:麹米、掛米ともに吟風50%
アルコール度数:16.0~17.0%
酵母:協会9号
日本酒度:+4
酸度:1.6
容量:720ml、1800ml
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