亀泉 純米吟醸原酒 CEL-24

かめいずみ じゅんまいぎんじょうげんしゅ  CEL-24

2026.01.05

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バラエティに富んだ日本酒を生み出す高知の小さな酒蔵

『亀泉 純米吟醸原酒 CEL-24』は、高知県土佐市に蔵を構える亀泉酒造が生み出した、全国でも屈指の“アロマ系日本酒”として知られる一本です。最大の特徴は、蔵が独自に育種した酵母「CEL-24」がもたらす、驚くほど華やかでジューシーな香り。グラスに注いだ瞬間、パッションフルーツやパイナップル、白桃を思わせるトロピカルなアロマが立ち上がり、まるで果実そのものをかじったような瑞々しさが広がります。

味わいは非常に甘酸のバランスが個性的で、原酒ならではの濃密さを持ちながら、軽やかな酸が全体を引き締めています。一般的な日本酒の枠を軽やかに飛び越え、白ワインのような印象すら与えるため、日本酒に慣れていない人でも親しみやすく、逆に日本酒通には“唯一無二の個性”として強く記憶に残るタイプです。

アルコール度数は比較的低めで、口当たりは柔らかく、香りのボリュームに対して飲み疲れしないのも魅力。冷酒で香りを際立たせるのはもちろん、少し温度を上げると甘酸の輪郭がより豊かに感じられ、味わいの立体感が増します。

食との相性は、フルーツを使った前菜やチーズ、酸味のある料理、スパイスを効かせたアジアンテイストなど、従来の日本酒とは異なるペアリングが楽しめます。日本酒の新しい可能性を体現した一本であり、香りの世界に没入したい人にこそふさわしい、鮮烈な個性を放つ銘酒です。

■飲み方あれこれ!!

雪冷え(5℃):

キリッと冷やすことで、CEL-24 の特徴であるパッションフルーツやパイナップルのような香りがシャープに立ち上がり、甘味が引き締まって軽快に感じられる。酸がよりクリアに浮かび上がり、ジューシーさと爽快感が同時に楽しめるため、最もこの酒らしさが際立つ温度帯。口当たりは瑞々しく、余韻は短めでフレッシュに切れる。

花冷え(10℃):

香りのボリュームが増し、トロピカルな甘い香気がふわりと広がる。甘味と酸味のバランスが最も美しく感じられ、原酒の濃密さが丸みを帯びて舌に乗る。果実感の立体感が増し、まるで白ワインのような印象を与える温度帯。香りを楽しみたい人には特に向いている。

常温(20℃):

温度が上がることで甘味がふくらみ、酸が穏やかに感じられる。香りはより熟した果実のニュアンスに変化し、原酒らしい厚みが前面に出る。冷酒のシャープさとは異なり、柔らかく包み込むような甘酸が楽しめる。食中酒というより、ゆっくりと香りと味の変化を楽しむ“単体で味わう酒”として魅力が増す。

おすすめのマリアージュ

●鯛の薄造り(ポン酢少量):

ポン酢の軽い酸味と CEL-24 の甘酸が同調し、果実感がより鮮やかに広がる。鯛の淡白さが香りの華やかさを際立たせる。

●天ぷら(海老・キス・大葉):

揚げ物の油分を酸が軽やかに切り、甘味が衣の香ばしさと調和する。特に海老やキスのような淡白な素材は、酒のジューシーさと相性が良い。

●酢の物(タコ・きゅうり):

酢の酸味と酒の酸が重なり、爽快感が倍増する。タコの旨味が甘味とバランスよく絡み、後味がすっきりまとまる。

▶「亀泉酒造株式会社」のこと

高知県土佐市に蔵を構える「亀泉酒造株式会社」は、明治時代に創業した歴史ある酒蔵で、土佐の風土と水に根ざした酒造りを続けてきた蔵元である。創業当初は地域の人々に愛される地酒(※)を中心に醸していたが、時代の変化とともに品質向上への探求を深め、特に平成以降は“香りの亀泉”として全国的な評価を確立していった。高知県は古くから酒どころとして知られ、淡麗辛口の酒が主流であったが、同社はその枠にとどまらず、独自の酵母開発や香味設計に挑戦し続けてきた点に大きな特徴がある。

⇒創業当初は地域の人々に愛される地酒(※)

〇「亀泉酒造」は、明治30年(1897年)に日本酒好きの11名が集まって創業したという、非常に珍しい成り立ちを持つ。一般的な酒蔵が「酒造家の家系」から始まるのに対し、亀泉は“酒好きの仲間たち”が立ち上げた蔵であり、創業ストーリー自体がユニークである。

その象徴が、現在の看板商品にもなっている「CELシリーズ」である。高知県工業技術センターと協力しながら、同社は早くから酵母の研究に取り組み、特に「CEL-24」「CEL-19」「CEL-11」などの酵母を用いた酒造りで知られるようになった。なかでも「CEL-24」は、パッションフルーツやパイナップルを思わせる華やかな香りと、甘酸の鮮烈なバランスを生み出す酵母として全国に名を広めた。これらの酵母は発酵力が弱く扱いが難しいが、同社は温度管理や醪のコントロールを徹底することで、個性を最大限に引き出す技術を磨いてきた。

また、「亀泉酒造」の酒造りを語るうえで欠かせないのが、土佐の豊かな水資源(※2)である。蔵の周囲には清冽な地下水が流れ、軟水に近い性質を持つこの水が、柔らかく透明感のある味わいを生み出す基盤となっている。さらに、米は高知県産の酒造好適米「吟の夢」や「松山三井」などを中心に使用し、米の個性と酵母の香りを調和させる設計を得意としている。

⇒土佐の豊かな水資源(※2)

〇江戸時代から、どんな干ばつでも枯れなかった湧水「万年の泉」を仕込み水として使用している。この水は街道の名水として知られ、「亀は万年」にちなんで酒名を『亀泉』と名付けたという由来も美しい。水の伝説と酒名が直結している蔵は全国的にも珍しい。

同社の酒は、単に香りが華やかなだけではなく、甘味・酸味・旨味のバランスを重視し、飲み疲れしない軽快さを追求している点も特徴的である。原酒でありながらアルコール度数を低めに設計する商品が多いのも、香りと味わいの調和を最優先に考える同社ならではの発想といえる。

近年では、国内外の日本酒ファンから注目を集め、特に香り系日本酒の代表格として確固たる地位を築いている。伝統を守りながらも革新を恐れず、新しい酵母や香味の可能性を追求し続ける姿勢こそが、「亀泉酒造」の最大の魅力であり、土佐酒の未来を切り開く存在として高く評価されている。

▶「亀泉酒造株式会社」の歴史(年表)

1897年(明治30年):

11名の有志が「自分たちの飲む酒は自分たちで造ろう」という理念のもと、「ふもと酒店」として創業した。創業地は高知県土佐市出間で、宿毛街道沿いの“万年の泉”と呼ばれる枯れない清水を仕込み水として使用し始めた。

1917年(大正6年):

「ふもと酒店」は合名会社へと改組される。以降、川澤家と西原家の二家が中心となり、地域に根ざした酒造りを継続した。

1940年代(昭和期・戦時中):

戦時統制の影響を受けつつも、地域の酒蔵として生産を継続。詳細な統合・再編の記録は公開されていないが、戦後も地元の需要に応える形で酒造りを続けたとされる(※公開情報から推定)。

1965年(昭和40年):

合名会社から株式会社へと改組し、現在の社名である「亀泉酒造株式会社」となる。社名は、創業以来使用してきた“万年の泉=亀泉”に由来する。

1980〜1990年代:

地元高知県産の酒米(山田錦・土佐錦・吟の夢など)を積極的に採用し、原料の地産地消を強化。並行して高知県工業技術センターとの協力が進み、CEL酵母の研究・試験醸造に参加する基盤が整う。

1993年(平成5年):

高知県工業技術センターにより清酒酵母「CEL-24」が開発される。亀泉酒造はこの酵母の特性(高カプロン酸エチル・発酵力の弱さ)を活かした酒造りに挑戦し始める。

1990年代後半〜2000年代:

「CEL-24」「CEL-19」「CEL-11」など高知酵母を使った酒造りを本格化。特にCEL-24は扱いが難しい酵母であったが、温度管理や醪のコントロールを工夫し、華やかな香りと甘酸のバランスを持つ酒質を確立していく。

2010年代:

「亀泉 純米吟醸原酒 CEL-24」が全国的に人気を獲得。低アルコール原酒・トロピカルアロマという独自性が注目され、“香り系日本酒”の代表格として評価されるようになる。

2020年代:

出荷量の約7割が生酒となり、品質保持のため大型冷蔵庫を2棟備える体制を整える。杜氏であり社長の西原一民氏は、CEL酵母を巧みに扱う技術から「CELの魔術師」と称される。

Data

生産者:亀泉酒造株式会社

住所:高知県土佐市手間2123-1

創業:1897(明治30)年

TEL:088-854-0811

URLhttp://www.kameizumi.co.jp(直接注文不可、蔵見学可・要予約)

特定名称:純米大吟醸酒

原料米&精米歩合:麹米、掛米ともに八反錦50%

アルコール度数:14.8%

酵母: CEL-24

日本酒度:-8.5

酸度:1.9

容量: 720ml、1800ml


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